内容説明
74式戦車はT62をいかに撃破するか―道北防衛の重責を担い、陸自最強連隊の指揮官として対ソ戦に腐心した著者が、現代の戦争に視点を据えて、これからの戦車の在り方と戦い方を描いた話題作。最新鋭10式戦車の卓越した性能にも触れ、PKO、与那国島、道北防衛戦の実際をシミュレートする架空戦記3編を収録。
目次
陸上戦力の本質―国土防衛の最後の砦
90式戦車体験記
戦闘団戦記
変化する戦闘環境と陸自のMBT
スマートMBT“ヒトマル”進化論
国境の島を死守せよ“ヒトマル戦記1”
砂漠を朱に染めて“ヒトマル戦記2”
“体験的”陸上自衛隊改革考
司馬遼太郎のリアリズム―戦車の壁の中から
著者等紹介
木元寛明[キモトヒロアキ]
1945年、広島県に生まれる。1968年、防衛大学校(第12期)卒業後、陸上自衛隊で戦車大隊長、戦車連隊長、主任研究開発官等を歴任し、2000年に退官。退官後、セコム(株)研修部で幹部社員の研修を担当。2008年以降、軍事史研究に専念(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ロッキーのパパ
8
自衛隊で採用された戦車の特徴や戦車の活用法など、機甲部隊の連隊長まで勤めた筆者の経験に裏打ちされた内容が良く書かれている。途中挿入された小説も、技量的にはストレートすぎると感じつつも、現場の自衛官の想いが良く現れている。この本の主題である戦車に関する部分は大いに参考になった。ただ、最終章で述べている徴兵制の主張や国家間には賛同できない。徴兵制で精神を鍛えるなんて乱暴過ぎる。2011/06/01
スカイバニラ
7
著者は第七機甲師団の第71戦車連隊長をされた方。内容は国土防衛と陸上自衛隊、MBTに関する論文とシュミレーション戦記など。 著者が直接肌で感じた90式戦車について述べた「90式戦車体験記」で、自動装填装置と120ミリ戦車砲弾の焼尽薬莢の懸念する点についてふれてますが、ここを読むと90式戦車に乗っていた方らしい視点を感じます。2011/05/25
泥岳
1
状況短編集。ご都合主義な展開なのは状況だから。状況ってのは戦闘想定、みたいな意味。2016/01/31
gatz02
1
靖国神社初詣のお土産に買ってきました。ガルパン的好奇心で読み始めたのですが中身は元陸自戦車兵によるリアルな回顧録と仮想戦記。陸自の実情に迫ってます。陸自がガラパゴス化していて10式導入により戦術データリンク化がやっと始まったことなど初めて知りました。色々新たな発見があり興味深い。2014/01/04
hzn
1
実際の戦車の運用法についての記述が興味深かった。 空想小説は…これはこれでいいけど、 全体の1/2近くを占めていたので、 ノンフィクションを求めて買った人は肩透かしをくらうかも。2012/06/10
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