光人社NF文庫
零戦最後の証言―海軍戦闘機と共に生きた男たちの肖像 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 398p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784769826712
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

内容説明

零戦―正式名・零式艦上戦闘機。登場時に無敵を謳われ、日本が敗れた日まで飛びつづけた海軍主力戦闘機。この名機と共に過酷な戦争の歳月を戦い、敗戦の衝撃を乗り越えて激動の時代を生き抜いた搭乗員と技術者それぞれのドラマを丹念なインタビューで描いた異色のノンフィクション。「ゼロ戦」に青春を捧げた十人の男たちが、長い沈黙を破って初めて語ったドキュメント「祖父たちの戦争」。

目次

志賀淑雄―戦闘機隊指揮官の沈黙
中島三教―捕虜収容所で迎えた終戦の日
田中國義―「特三」搭乗員の奮戦記
黒澤丈夫―名村長になった名隊長
佐々木原正夫―空母零戦隊の若武者
宮崎勇―「片翼樫村」の愛弟子
加藤清(旧姓・伊藤)―ダーウィン上空の凱歌
中村佳雄―ラバウル一年四カ月の激闘録
山田良市―戦中・戦後を飛びつづけたトップガン
松平精―新幹線に生きる零戦の技術

著者等紹介

神立尚紀[コウダチナオキ]
1963年、大阪府生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。1986年より講談社「フライデー」専属カメラマンを務め、主に事件、政治、経済、スポーツなどの取材報道に従事。1995年、元零戦搭乗員の取材を開始する。1997年からフリーランスに。社団法人日本写真家協会(JPS)会員、東京工芸大学非常勤講師、NPO法人「零戦の会」理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佳乃

31
とてもいい本だと思う。現代に生きる私たちは戦争がどのようにあり、名機といわれた零戦が最後は特攻に使われたかまで知るにはいい。また、終戦後生きた(生かされた)彼らがどう人生を歩んできたか。「戦犯」と言われ肩身がせまかったこともあるだろう。日本が今こうしてあるのは、その時代の彼らがいたからだということを忘れてはならないし、心に刻まなければならない。まだまだ、私は勉強不足だ。2016/09/05

yamatoshiuruhashi

20
零戦搭乗員へのインタビューで構成された一書。この著者の類似の書籍の初期のものだろうか。「証言 零戦 生存率二割の戦場を生き抜いた男たち (講談社+α文庫)」とほぼ同じ内容のものもあるが、異なる記事の配置で異なる視点が得られ新たな感慨がわく。それぞれの戦後にまた心打たれる。最後の一人は搭乗員でも軍人でもなく、振動を制する技術者。零戦そして日本の航空機を生み出した技術が新幹線を生み出した。歴史は一つ単なる事象ではなく一つの繋がっている大きな流れなのだ。2017/07/13

篠田@書店員復帰を目指し中!

8
零戦などの海軍の戦闘機パイロット達。記事のなかには戦死や殉職をした有名な海軍のエースパイロット達の写真や名前もたくさん出てくる。戦争など無ければ、この人達も生きていたのかと思うと悔しい。優秀な人ほど、部下思いでそのようなエピソードが書いてある。2013/07/23

萩原洋

6
これは戦争を戦い抜いた英雄たちの戦記ではなく、戦争を生き抜いた若者たちの人生記だった。本書に登場する誰もが、部下や戦友、上官、そして敵対した兵士へ責任と哀悼を抱き、ぽつりぽつりと過去を振り返るように語っていた。そこには自分の功績を誇るようなものは一切無く、記憶のずれこそあるかもしれないが、真情がこもっていて嘘はないと感じた。この本を手にとった人は、どうかあとがきまでしっかりと目を通して欲しい。最後の最後まで、空に青春を捧げた方々の人生が詰まっている。2011/08/15

ハーブ

2
戦争という激動の時代に、零戦パイロットという激烈な人生を送った人たちの証言記録です。 この書の優れたところは、戦争と零戦パイロットがその人の人生のすべてではなく、その後の生き方を方向づける体験としてとらえていることです。 そのために、ただの戦争記録ではなく、証言した人の人生と生き方を語る、人間録となっています。 「人に歴史あり」 人生と生き方を刻んだ人間録には、感嘆と感動が湧きおこります。2018/12/30

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