光人社NF文庫
ペリリュー島戦記―珊瑚礁の小島で海兵隊員が見た真実の恐怖

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  • サイズ A6判/ページ数 568p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784769826385
  • NDC分類 936
  • Cコード C0195

内容説明

原題の『悪魔の金床』とは、海兵隊員が金床の上で押し潰されるように消耗していく様を暗喩したもので、全編を通じてまさに生の現場を経験した者でしか描写し得ない、迫真の内容で構成されている。太平洋戦争の実戦経験者が鬼籍に入っていく中で、これだけ多くの、集大成的な証言集の資料的な価値は高いと考える。

目次

ステイルメイト作戦
攻撃準備
Dデイ
渚の死闘
日本軍戦車隊
飛行場争奪戦
ブラディノーズ・リッジ
アンガウル島上陸作戦
日本軍逆上陸
ガドブス島攻略
消耗戦
ウムロブロゴル包囲網
ワイルドキャット師団
日本軍守備隊の終焉
戦いが終わって

著者等紹介

ハラス,ジェームス・H.[ハラス,ジェームスH.][Hallas,James H.]
コネチカット州グラストンバリーの新聞、Glastonbury Citizen紙の編集者

猿渡青児[サワタリセイジ]
1965年生まれ、熊本県出身、東京都多摩市在住。都内のエンジニアリング系の会社に勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころりんぱ

45
延々と続く戦闘シーンに心折れそうになりながら読み切りました。アメリカ兵の証言を集め、米軍のペリリュー島への上陸作戦開始から、完全制圧までの長い闘いを細かに記した本なのですが、美談のようなものは無く、それが余計に戦場の不毛さを表しています。頭が吹き飛び、四肢がちぎれ、丸焦げになる。腐った死体があちこちに放置される。殺さなければ殺される。祖国のために、なんていう大義名分は実際にそこで戦っていた人間の意識にあったのでしょうか?戦争は人を狂わせ、人生を台無しにする、改めて持った感想です。2015/04/23

№9

28
太平洋戦史上、もっとも過酷な戦いだったにも関わらず、「忘れられた戦い」といわれたペリリュー島における日米両軍の戦闘の記録が克明に描かれている。米軍側からのアメリカ人向けに書かれたものだが、「忘れられてはならない」戦争の記録として、公平な視点の精緻な筆致には敬服した。唖然とせざるを得ない戦闘場面の連続の最後、日本軍守備隊の終焉ではハラハラと落涙した。今読めば、そこには敵も味方もなく、勝者も敗者もない、あるのは深い慟哭のみ、醜悪な時代の奔流を考えずにはいられなかった。2013/06/22

モリータ

11
◆原著はノンフィクション戦史作家による1994年刊"The Devil's Anvil(悪魔の金床)"。難攻の日本軍守備陣地にまともにぶつかった第一海兵師団の、悲惨な消耗戦の様子を描く。元兵士への聞き取りが基になっており、個人レベルの戦闘の様子もよくわかる。◆日本側の動向も各資料を参照して描かれており、訳にも不自然なところがない。同著者・訳者による『沖縄シュガーローフの戦い』も読みたい。◆水戸歩兵二連隊は、精強の評判もあいまって、郷土部隊が遠方で文字通り玉砕することの悲惨さ・哀愁を特に強く感じさせる。2019/04/08

Ryo

11
ドラマ、パシフィックを見て興味を持ち、手にとってみた。 圧倒的な物量差の中、2ヶ月以上も踏ん張った日本軍の敢闘ぶりが凄い。 補給も援護も充分な米軍でさえ地獄と呼んだペリリューで、最後まで戦い続けた当時の日本人の感覚とはどういうものだったんだろうか。 太平洋戦争での物量差はよく語られるが、ここまでのものだったかと驚かされた。 日本軍=万歳突撃というイメージがやたらと強調されるけれども、正規兵であれば海兵隊でさえも関心する練度であった事はもう少し知られても良いのではなかろうか。 日本人視点の本も読みたい。2016/04/28

同志

6
素晴らしかった。オススメです2019/12/18

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