内容説明
昭和五年、自由移民として比島に渡り、マニラ麻生産に従事し、現地人とともに熱帯の大地に暮らす日本人―彼が見た太平洋戦争開戦に揺れるアメリカ支配のフィリピンの国内情勢、日本軍の進出と統治下の時代、そして米軍反攻の敗走期。フィリピン人との心の交流を支えとして戦乱を生きた民間人の南方戦線の物語。
目次
第二の故郷―戦前のフィリピン
戦争直前の比島
大東亜戦勃発
移民兵誕生
悲戦、そして玉砕
兄貴との再会、山中の放浪
敵の包囲網脱出
著者等紹介
藤原則之[フジワラノリユキ]
大正元年9月22日、熊本県下益城郡中山村に生まれる。昭和5年3月、フィリピン・ミンダナオ島ダバオ州ラサンに移民。同年、松岡興業入社。7年10月、ルソン島ラグナ州サンペドロ町に移る。17年1月、軍道路隊、長谷川部隊(安藤隊)に通訳要員として勤務。同年7月、軍政監部土木課、ロスバニョス砕石工場に転勤。19年3月、リパ憲兵分隊に勤務。同年9月、黒宮支隊に現役入隊。21年12月、名古屋港に引き揚げる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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