内容説明
近代国家の膨張期を迎えて、軍事大国のはざまに置かれたオランダ、ベルギー等低地諸国や、ポーランド、北欧の国々、そして火薬庫と称されたバルカン諸国は大国が押し進める強力外交(軍事力)にいかにして対処したのか。ヨーロッパの自由圏小国の国土保全の努力と結末を、その国々の内情と歴史に照らして描く。
目次
第1章 欧州小規模国の略歴(分裂せざるを得なかった低地の国;ひとつになれなかったスカンディナヴィア ほか)
第2章 史上初の世界大戦(最初の火の手が上がった低地国ベルギー;バルカン諸国の思惑とイタリアの動き ほか)
第3章 長続きしなかった平和(大戦終了で失ったものと得たもの;一筋縄ではいかなかったバルカン半島の終戦直後 ほか)
第4章 二度めの大戦争の嵐にさらされる諸国(独ソ不可侵条約で命運を決められた国々;北欧に飛び火する戦火 ほか)
第5章 長期化する戦乱(風雲急を告げるバルカン半島;英国内に現われた亡命政権 ほか)
著者等紹介
飯山幸伸[イイヤマユキノブ]
1958年、東京に生まれる。日本大学卒業後、図書館勤務をへて大学院修了。印刷会社、出版社に勤めた後、航空関連の原稿執筆、図面作成を行なう。雑誌「丸」などに橘悠太の名で記事掲載(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BATTARIA
9
世界史の授業でも取り上げられない、欧州の弱小国の中世以降の通史から入ったのは、予備知識としては必要だとしても、あれでは本題に入る前に多くの読者が折れてしまう。ポーランドがヒトラーの理不尽な領土要求を拒絶したので第二次世界大戦が……なんて単純な話じゃないことは伝わったし、ポーランドの亡国を遠い国の話と思ってはならぬという著者の考えは、大いに共感できる。だからこそ、著者の文章の書き方が雑で、例え話を乱用したり、必要以上に為政者たちの心理を深読みしたり、気がついたら別の国の話に変わるのが多過ぎなのが、実に残念。2022/12/04
ビタミン
0
★★★☆☆2013/12/03
雪野風朗@雪風
0
「中立国の戦い」とあわせて読みました。 生き残るのは大変だ。