光人社NF文庫
技術中将の日米戦争―陸軍の俊才テクノクラート秋山徳三郎

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 263p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784769825050
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0195

内容説明

『米軍が一週間で飛行場をつくるなら、我軍は三日で何とかすることを考えろ』太平洋戦争とは、日米間の土木技術力の戦いでもあった。東大工学部を卒業し、工兵のエリートコースを歩み、近代化の遅れていた日本陸軍に機械化導入を図る秋山中将の戦い―軍事技術官僚として国の将来を見つめた幅広い人間性を描く。

目次

第1章 志操堅固にして粋な人(八キロの道を歩いて;軍人を志した優等生;工兵第十大隊の士官候補生;軍事技術者に徹する思い;サーベルを下げた東大生)
第2章 多彩な人脈を誇って(花の陸士二十四期生;エリート以外の人脈にも恵まれて;技術者重用を説く軍人がいた;技術者が軽んじられた陸軍にあって)
第3章 陸軍での数々の事績(土木技術者として;技術駐在官としての使命;陸軍のテクノクラートとして;その他の業績)
第4章 秋山徳三郎の太平洋戦争(山本五十六長官との会談;苦悩の果ての飛行場建設;拙速だったわが国初の機械化部隊;飛行場設定練習部の発足と事績;結局は海蜂の群れに負けた日本軍;戦前の日本に建設機械はなかったか)
第5章 不死鳥は舞い上がった(米軍ウルフ司令官との交誼;挫折感と家族とのきずな;会社経営の陣頭に立って)

著者等紹介

石井正紀[イシイマサミチ]
昭和12年、東京品川に生まれる。早稲田大学第一理工学部建築学科卒業。千代田化工建設(株)、千代田テクノエース(株)を経て、現在、石井正紀技術士事務所を主宰。在社中は主としてプラントの建設に従事し、エクアドル、サウジアラビア、アルジェリアに長期滞在する。現在もウズベキスタンの鉄骨橋梁会社の技術指導のため、同国との間を往き来している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さきん

18
飛行場作るにも、陣地、道路作るにも人力で何とかしたろかという日本軍のイメージは強い。負けながらも人材をを赤紙で取られないように頑張り、鹵獲した兵器をコピーし、人材育成も必死にやっていた。それでも、物量に間に合わず。秋山氏クラスの人材も数を欠いていた。工作と補給を重視する組織は何回負けても立ち上がれる。2021/03/14

無重力蜜柑

10
「大日本帝国は非科学的で精神主義的な神憑りの国だった」。戦後長らく語られてきたこの定説を修正し続けているのが昨今の昭和史研究だが、この方面からの研究が未だに不十分なのが陸軍であると思う。まあ海軍と比べれば陸軍の兵器はパッとしないし、歩兵主義で悪名高いドクトリンや実績からもそんな偏見が生まれるのも道理ではある。とはいえ、本書で取り上げられた秋山中将をはじめ、工兵と砲兵から成る陸軍内の軍事テクノクラート層が従来の研究でほぼ無視されてきたのは事実だ。本書が出てもう20年になるが、この状況は今でも変わっていない。2024/06/28

a

1
日本軍もそれなりに機械化していた事が勉強出来ます。但しアメリカと比べてはいけません。2011/06/18

雑賀孫市(まごーん)

0
陸軍燃料関係

jimano

0
中将の奮闘があったとしても、これではアメリカに勝てるはずがない2019/01/01

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/241412
  • ご注意事項

最近チェックした商品