内容説明
太平洋戦争末期、日本の退勢を純粋に憂え、海軍飛行兵を志願した十五歳の少年の青春―厳しい規律、激しい訓練が待ちうけていた軍隊という別世界において、戦時下の男子はいかに鍛えられ、学んだのか。気概とバイタリティにあふれる若者が爆撃下の時代から敗戦にかけて、そして自らの再起までを描く感動の青春記。
目次
少年期
鹿児島海軍航空隊
小富士航空隊に転属
昭和二十年を迎えて
第二特別配備
震洋特攻基地構築工事
指導練習生として
最後の任地、大村航空隊
空爆下の運命
原爆を浴びて
遂に終戦・敗戦
復員、その後
七高を受験
著者等紹介
綾部喬［アヤベタカシ］
昭和４年３月２４日、満州国奉天青葉町２８番地に生まれる。昭和１９年３月、鹿児島県立一中３年修了とともに第１４期甲種飛行予科練習生として、鹿児島航空隊に入隊。同年７月、福岡県糸島郡前原町、小富士航空隊に転属。２０年３月、長崎県南高来郡南串山村京泊で震洋特攻艇基地構築作業に従事、同年４月、小富士航空隊にて、第１６期甲種飛行予科練習生の指導練習生として特別教育を担当す。同年６月、大村航空隊にて、誘導路建設に携わり、三四三空紫電改を護る軍務に服す。同年８月、作業中に大村航空隊飛行場で原爆投下を目視。終戦後、大村地区保安隊として、徹底抗戦を取り締まる。８月２７日復員。１０月より鹿児島県一中４年復学。２４年３月、旧制第七高等学校卒業。２５年１２月より５６年１２月まで印刷業を経営。５７年より、鹿児島市天文館にて、日本酒と雑炊の店を経営（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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