光人社NF文庫
中島戦闘機設計者の回想―戦闘機から「剣」へ 航空技術の闘い

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  • サイズ 文庫判/ページ数 211p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784769824596
  • NDC分類 538.7
  • Cコード C0195

内容説明

第二次大戦中の日本陸海軍戦闘機の実に六割を生産した中島飛行機株式会社―その歴代の陸軍主力戦闘機、対B29用の高々度迎撃機の開発を手がけた技師が、冷徹な眼で日本と世界の戦闘機を比較し、浮き彫りにする日本航空テクノロジーの実像。“特攻専用機”の汚名をうけた小型攻撃機「剣」開発の過程を初めて詳解する。

目次

第1部 設計者の見た第二次大戦戦闘機(戦闘機の近代化;戦闘機と制空権;戦闘機の発達と翼面荷重;翼面荷重から見た第二次大戦の主力戦闘機)
第2部 主任設計者の回想―キ‐一一五「剣」誕生秘話(三鷹研究所の発足;発想の原点;設計の基本方針;試作機完成;研究所疎開;最後の飛行機)

著者等紹介

青木邦弘[アオキクニヒロ]
明治43年、神戸市に生まれる。昭和10年、東北帝国大学工学部卒業。同年、中島飛行機株式会社(太田製作所)に入社。陸軍機機体設計部技師として、キ‐27(九七戦)、キ‐43(隼)、キ‐84(疾風)、キ‐87高高度戦闘機、キ‐115(剣)の設計に当たる。20年、終戦にともない中島解散。富士産業株式会社発足。同25年7月まで、中島飛行機岩手工場の整理業務および民需品の生産に従事。25年~56年、岩手富士産業株式会社設立にともない常務取締役、専務取締役を歴任。平成13年11月歿
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感想・レビュー

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Toska

17
特攻専用機として悪名高いキー115「剣」が、実は通常の爆撃機だったという驚きの主張。著者は自ら「剣」の設計に携わった元エンジニアだが、正直その証言がどこまで信用できるかは判断がつかない。あの仕様で体当たり用ではないとは信じ難いし、開発の経緯も曖昧。ただ、あの時代を直接経験した世代が特攻に強い忌避感を持っていることはよく分かった。とりわけ技術者にとっては、特攻機開発のレッテルは名誉に関わる問題だったのだろう。ともすれば特攻が美化されがちな現代から振り返ると隔世の感がある。2025/09/04

χ

2
希少価値のある本だと思った。メーカー・機種別戦闘機生産量、世界の戦闘機の翼面荷重の推移など今まで見たことない切り口。戦闘機といえば零戦が有名だから三菱がまず思い浮かぶけど最多は中島らしい。しかも中島も零戦を三菱より多く生産してたのは知らなかった。翼面荷重については今一つわかってなかったけど本書でよくわかった。数値が大きいほどものを効率よく運べ技術が進歩してる目安になる。日本は軽さを求めたせいで小さかったけど後に他国と変わらないぐらいになった。設計技術はあったけど設備や資材が不足していた 2015/07/14

大森黃馨

1
第一部……読む価値無し。太平洋戦争までのアップデートされないかつての知識を基盤として、的外れな理論が展開されるだけ。(尤も、著者は戦後は航空関連には関わってはいない様だし、元々は徒然なるままに書かれた随筆のようなものだから、そこまで言うのも酷だと思うのだが……)                        むしろ注目すべきは、第2部の、キ115「剣」の開発開始のきっかけと、その設計ポリシーの部分。……戦況の悪化に従う、世界観の変化。これまで己を支えてきた筈の、大きな広大な世界、雄飛の世界。だがふと気がつ2021/09/22

むらきち

1
「剣」誕生秘話が面白かった、いままで剣は特攻機だと思っていました。2011/11/17

U-G.Kintoki

0
読んだの忘れてたけど、前に読んだのって4年も前だったか。2015/07/04

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