内容説明
驚異的な米軍の物量攻勢の前に守備隊は孤立無援となり、鬱蒼たるジャングルに駆逐され、抗日・モロ族とのゲリラ戦、斬り込み白兵戦を演じながら、忍びよる飢餓地獄の中でトカゲと昆虫を食べる。最前線の極限状況に置かれた若き中尉が凄惨な戦いの日々を赤裸々に描き、人間本能と生命の尊厳を現代に問う感動作。
目次
南十字星の下に
八幡船の夢の跡
カヌーの斥候は行く
密林に現われた白馬のゲリラ
インコの飛ぶ港
ミンダナオ島に迫る危機
幌馬車は行く
ボンゴの聞こえる森の住人
モロ族の来襲
リグアサンの鬼が島〔ほか〕
著者等紹介
荒木〓[アラキイサオ]
大正13年、熊本県に生まれる。昭和17年、陸軍士官学校(56期)卒業。陸軍戸山学校(長期)修了後、歩兵第74連隊に勤務、フィリピンに派遣される。戦後、航空自衛隊に入隊。統合幕僚学校を経て、防衛大学校、各部隊を歴任する。1等空佐で退官。その後、貿易商社役員として勤務する
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