内容説明
日本本土から五千キロ離れた瘴癘の熱地ニューギニア―十五万の日本軍将兵が犠牲となった史上比類のない悽惨苛烈な戦場を描く異色戦記。傷病、飢餓地獄と戦いながら、人間愛を失うことなく、その任務に全身全霊を燃焼させた若き軍医が綴る。生き残りにかけた日本兵たちの姿をとらえた感動のノンフィクション。
目次
第1部 苛酷なる戦場(静かなる旅立ち;ラバウル上陸前後;悲劇のプロローグ ほか)
第2部 地獄の戦線(任地ニューギニアへ;猛翼林での新生活;“地獄谷”を行く ほか)
第3部 友軍撤退(西へ西への大転進;死の淵の踏破;生と死の分岐点 ほか)
第4部 終戦(セピック流域探検行;戦火の果て;敗者の条件 ほか)
著者等紹介
鈴木正己[スズキマサミ]
大正2年4月、茨城県下館町に生まれる。横浜一中、日大専門部医学科を卒業。昭和10年12月、近衛歩兵第4連隊へ軍医候補生として入隊。12年4月、陸軍軍医学校乙種入学、9月、日中戦争のため学校閉鎖、習志野陸軍病院付。12月、騎兵第71連隊付として蒙古包頭に駐屯。15年7月、陸軍軍医学校甲種(内科学専攻)に入校、16年6月、卒業後、済南陸軍病院付。17年11月、第18軍軍医部部員となり、ニューギニア作戦に従事。20年12月、復員。29年2月、東京亀戸にて鈴木医院(内科、小児科)を開設。平成6年5月、歿
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