内容説明
ジャックは恐るべき攻撃兵器だった。とB29搭乗員を驚嘆させ、“大型爆撃機に対し、すべての日本軍戦闘機のなかで最強”との公式評価を米軍から与えられた日本海軍局地戦闘機『雷電』の誕生から終焉まで。零戦に代わる主力機としての輿望を担いながら、五五八機の生産機数に終わった不運の戦闘機の全貌を綴る。
目次
局地戦闘機
J2一号機
苦労の始まり
強い戦闘機を
重大な局面
技術者魂
わずかな救い
前線からの要望
失われた時間
名誉の戦死
まぼろしの計画
試練の空戦
夢のまた夢
最期の死闘
著者等紹介
碇義朗[イカリヨシロウ]
1925年、鹿児島生まれ、東京都立航空工業学校卒。陸軍航空技術研究所をへて、戦後、横浜工業専門学校(現横浜国立大学)卒。航空、自動車、鉄道などメカニズムと人間のかかわり合いをテーマにドキュメントを発表。航空ジャーナリスト協会会員。横浜ペンクラブ会員。自動車技術会会員。カナダ・カーマン名誉市民(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Machida Hiroshi
3
本書は、航空機設計を志して陸軍航空技術研究所に入り、戦後は航空機や自動車の研究と、それにまつわる本の執筆を得意とした著者が、関係者の証言や資料を基に、雷電の開発過程から終末までを書いた歴史書です。本書を読むと、内容のほとんどが雷電の開発と生産の苦労話で占められています。戦闘機にも運不運があり、幸運の代表がゼロ戦や紫電改ならば、不運の代表が雷電だったのでしょう。著者によると本書も紫電改の同様の本に比べて売れなかったそうです。何を隠そう、僕は、この活躍の機会を充分に得られなかった悲運の戦闘機が大好きなのです。2017/03/10
tsuyoshi1_48
2
文春文庫の渡辺洋二氏の著作が戦記により多くの紙幅が割かれているのに対し、こちらは三菱開発陣のエピソードにより焦点が当てられています。その意味では、柳田邦男氏の「零戦燃ゆ」に似ています。三菱と言えば零戦ですが、同社技術陣にとっての太平洋戦争は、雷電、烈風、秋水の戦力化にかけた戦いでした。2010/04/09
χ
1
非常に難産だったのだな2014/05/25
しょうご
1
ジャックと呼ばれたB29迎撃用として開発された三菱重工の零戦に代わるものとして期待されたがエンジンがスペック通りの性能が出ず、558機の生産機に終わった戦闘機の全貌。




