内容説明
一九一六年九月十五日、第一次大戦下、フランスのソンム戦線に初めて登場したマーク1型以来、陸上戦の花形となった戦車―。その黎明期、欧州の戦いから第二次大戦初頭のドイツ軍の電撃作戦、ウクライナの広野に演じた独ソの激突や米軍を戦慄させたバルジの戦いなど著名戦車戦のすべてを網羅した戦史入門書。
目次
序章 戦車発達の足跡
第1章 第一次欧州大戦(ロシア装甲車の出現;重戦車マーク4型奮戦す;アメリカ戦車の最初の戦い;フランス軍、空前の大戦車攻勢)
第2章 ドイツの電撃戦(ポーランド騎兵と機械化部隊;雪のマンネルハイム要塞;ダンケルクの悲劇;パリへの道;水底を走る戦車;チャーチル戦車の敗北)
第3章 砂と雪と広野の戦い(ロンメルの登場;エル・アラメインの攻防戦;カセリーヌ峠の戦車戦;セバストポリ要塞を撃て;モスクワ危うし;クルスクの大会戦)
第4章 連合軍の反撃(ティーゲル対シャーマン;地雷原を越えて;マーケットガーデン作戦;バルジの戦い)
著者等紹介
木俣滋郎[キマタジロウ]
昭和5年、浜松市に生まれる。一橋大学経済学部卒業。工学院大学附属高等学校教諭。教鞭をとる傍ら、戦史・兵器の研究に勤しむ。平成10年、退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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むらきち
11
第一次大戦の戦車をよく知らなかったので面白かった。時々入るあまり関係ない豆知識的なのは人によってはどうかと思うけど、個人的には良かったです。構造とか性能の解説本で、サンシャモンとかシュナイダーとか欠陥だらけで全然使えないみたいに書いてあったので、活躍していた事実に驚いた。A7Vはあまり出てこなかったけど、書ききれなかっただけと信じたい。2013/07/29
オザマチ
9
旧版の方を読んだ。登場する戦車は、第一次大戦において塹壕を突破するために利用された菱形戦車から、第二次大戦の戦車・自走砲まで幅広い。単なるデータ集ではなく、各戦場でどのような戦車がどう運用されどんな結果に終わったかを順に記述するスタイル。ティーガーやT-34、シャーマンといった有名どころはもちろん、カール臼砲や地雷除去・火炎放射戦車などの特殊車両の活躍も記述されていて興味深い。また、ロンメルなどの当時活躍した軍人や、ヒトラーやチャーチルなどの政治家たちのエピソードもあり、戦史読み物として面白いと思う。2015/03/18
まつだ
2
人類史上の戦車の登場から第二次世界大戦終了までの戦車の発展の歴史、著名な会戦の簡単な説明、ドイツ、アメリカ、イギリス、ロシアの有名戦車の図面収録とまさに入門にうってつけの一冊。カール自走臼砲も言及されているので安心。イタリアの戦車はあんまり触れられていないのは、戦車扱いじゃないからなのか。2018/01/21
アオイ模型店
1
戦車入門ではなく戦車戦入門。 第一次世界大戦から第二次世界大戦にかけて欧州やアフリカで発生した戦車戦の歴史を紐解きます。2018/11/04
mosu107
1
第一次世界大戦から第二次世界大戦終了までの戦車の種類、役割、戦いの歴史についての本。2015/10/05