内容説明
日本唯一の先尾翼機として異彩をはなつ迎撃戦闘機震電。七十五ミリ砲を搭載し“空飛ぶ高射砲”の異名を持つキ109特殊防空戦闘機など、戦争の終結によって陽の目をみることなく潰えた日本陸海軍試作機五十機をメカニカルな視点でとらえた話題作。イラスト・精密図面を駆使して浮き彫りにされる幻の名機。各要目付。
目次
第1章 戦闘機
第2章 爆撃機
第3章 偵察機
第4章 研究機
第5章 輸送機
第6章 練習機、グライダー、誘導弾
著者等紹介
小川利彦[オガワトシヒコ]
大正11年3月、東京に生まれる。日本大学卒業。在学中、学生航空連盟に所属。学徒出陣で動員され、甲種幹部候補生となる。飛行第90戦隊(99式双軽)本部付、陸軍少尉。戦後、ソ連で5年間の抑留生活をおくる。航空誌編集、新聞社、航空機輸入商社に勤務。現在、航空機、自動車などのイラストレーターであるとともに、航空評論家としても活躍。航空ジャーナリスト協会顧問、飛行90戦隊会幹事、白雪会(ソ連503収容所)役員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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niz001
4
再読。どうしても発動機と過給器の問題、つまり日本の工業力の地力に行きつくんだよなぁ…。巻末の「制式機・試作機一覧」「発動機一覧」は地味に便利。2015/07/07
Mizhology
4
後半は空襲との戦いだったのが伝わってきた。工場も近所の民家も焼かれてしまう。祖父母はどんな仕事、暮らしをしていたのだろうか?2014/05/23
ヘタ
1
数多存在した計画の多くは、要求性能/使用目的を明確化できないなど、技術以前の問題から実現していない。また、航空機製造メーカーの数が多い。現在の我が国の電機、自動車製造業界のよう。独立後から高度成長まで、新規参入を制限した官僚指導は合理性をもっていた。?2014/09/12