光人社NF文庫<br> 戦艦大和の最後―一高角砲員の苛酷なる原体験 (新装版)

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光人社NF文庫
戦艦大和の最後―一高角砲員の苛酷なる原体験 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 314p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784769820215
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

内容説明

日本海軍が技術を結集し、膨大な建造費をついやしながら、その巨体と強力なる武器を有効につかう機会をもたず、海底に消えた“遅れてきたヒーロー”戦艦「大和」―世界最大最強の巨艦の五番高角砲員として、マリアナ沖、レイテ沖海戦、最後の沖縄特攻出撃に赴いた苛酷なる原体験を書き綴った迫真の海戦記。

目次

第1章 教師として
第2章 大竹海兵団の生活
第3章 「大和」乗り組み
第4章 マリアナ沖海戦
第5章 レイテ沖海戦
第6章 沖縄特攻
第7章 戦艦「大和」死す

著者等紹介

坪井平次[ツボイヘイジ]
大正11年11月、三重県熊野市に生まれる。昭和17年3月、三重県師範学校本科第一部卒業後、郷里の日進国民学校訓導となる。昭和18年4月、徴兵により海軍軍籍に入り、大竹海兵団入団。同年7月卒団、戦艦「大和」に乗り組み、五番高角砲員となる。以後信管手として、マリアナ沖海戦、レイテ沖海戦と転戦し、沖縄特攻では、「大和」の沈没後、漂流したが救助される。終戦時、海軍上等兵曹。戦後は、三重県の小中学校の教諭、教頭、校長をつとめる。昭和55年停年退職
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

breguet4194q

112
自叙伝なので、リアリティーが凄いです。戦後直ぐに書き始めることを決意しているので、記憶が曖昧な部分は、資料に基づいているとはいえ、記憶力に感服しました。大和乗艦中の内容は、与えられた任務場所でのエピソードなので、全貌を知りたい方は他の本に委ねるべきだと思います。当たり前ではあるが、自叙伝を書けるのは、生き残れたから。大和に乗艦してから、歴戦、特攻、沈没と全てを体験した著者の証言は、本当に貴重です。この証言を歴史の流れに埋没されないことを祈ってます。2023/08/21

スー

24
114筆者は教員から20歳で大和の5番高角砲塔の信管手になりマリアナ沖レイテ沖沖縄特攻と激戦を生き延びました。筆者は同僚の女性教師から「あなたが出征してから私の心の中の灯が消えてしまった」という手紙が来るほどの好青年でした。激戦の合間に砲塔を出ると綺麗だった艦は赤黒く染まり散らばった遺体を集めて回収すると手は血と油で黒くなり洗う暇もなく次の戦闘に備え食べたお握りは赤黒くなっている。それでも仲間達と励まし合い戦い抜いたが大和沈没後に再び会う事はできなかった。何度も死を覚悟した程の体験をしても悲壮感は感じず2020/08/20

こまったまこ

9
教職に就いていた方が20歳で師範学校卒業の徴兵として海兵団に入団し、後に戦艦「大和」の高角砲の信管手となった体験記。師徴兵は皆先生ということもあって性格が温順で人にやさしい方が多かったそうです。でもそういう人達もだんだんと逼迫した戦況の中でお国の為に積極的に戦う意思を持ち始めていくのが恐ろしいと思った。前半は海兵団での訓練の様子や大和艦内の生活が描かれており、興味深く読んだ。後半は執拗な攻撃にさらされ沈没していく大和から奇跡的に生還し、内地に戻ってから終戦を迎え、故郷に帰るまでが書かれているのが珍しかった2015/05/12

N型

2
思いがけず面白い本に出会った。元大和乗組員で沖縄特攻の生き残りである著者が、配属から帰還までを淡々と綴っている。実体験を書いているのでリアリティが違うし、読ませる文章になってる。特に沖縄特攻以降は圧巻。思想的な偏りも感じられず、とても素直な心情を書かれている印象。2018/03/23

氷菓子

1
三重の田舎で教員として勤めていた著者。わずか1年の教員生活から徴兵され、海軍の短期訓練を経て大和勤務になる。マリアナ沖海戦、レイテ沖海戦、沖縄特攻の間ずっと大和で高角砲員として従軍し、大和と共に沈みかけたものの九死に一生を得て生還する。戦友達と励ましあいながら任務についた様子が読みやすく描かれている。バラバラの死体が散乱する甲板上で、こんな状態に相手を追い込み、殺傷するのが手柄であり勲章ものなのだろうかと背筋を冷やす場面が印象的だった。2019/04/24

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