内容説明
日本が揺れ動くとき、いつも微動だにせず進むべき道を示した最後のサムライ。西郷隆盛の志を継いで日本とアジアの真の独立を目指しながら、戦後はその存在を全否定、あるいは無視されてきた叛骨の男の実像。
目次
第1章 新しい旗印
第2章 玄洋社立つ
第3章 一人でも淋しくない
第4章 身を殺して仁を成す
第5章 アジア独立の礎
第6章 東洋平和のためならば
第7章 最後の戦い
第8章 不滅の頭山精神
著者等紹介
井川聡[イカワサトシ]
1959年生まれ。修猷館を経て西南学院大卒。1983年、読売新聞西部本社入社、社会部記者・デスクを経て佐世保支局長、那覇支局長、広報宣伝部長、役員室長、社会部長、配信部長、編集局次長兼経済部長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆうきなかもと
8
超面白い(T_T) 思えば過去15年間、頭山満の名を冠した書を見れば、手当たり次第に読んできたが、ここまでわかりやすく、頭山翁の全生涯、あるいは全体像を描いた書籍はありはしなかったのではないか。惜しむらくは、やたら分厚い(電話帳より)のと、値段(適性だと思うが)くらいか>_< 民主主義とナショナリズム。右翼と左翼。政治における理想と現実。を考察するうえでも格好の材料となるだろうが。人生をいかに生くべきかということを考えるのにも、役立つ一書だと思う。 「ひとりでも淋しくない人間になれ」2015/09/19
0717
7
政治家でもなく、軍人でもなく、思想家でもない、官位、地位、名誉、金にも無関心。一介の素浪人でありながら明治、大正、昭和の政治、思想に大きく影響を与え、世間より絶大な支持を得た頭山満の評伝。GHQは戦後の世界秩序を形成する上で障害となりそうな玄洋社を解散させ、頭山満についても語られることは無くなった。失われた歴史を取り戻したい!2017/01/31
mana
2
頭山満という人物の一生を通して、日本人とは何か、どう生きるかを問われているように感じた。名を残さないことを華とする玄洋社の考え方は、中々真似できるものではない。恐らく本書にすら名前が載らなかった人がたくさんいて、彼らは本気で日本のために滅私奉公の精神で奔走したのだろう。勿論、当時と今とで社会情勢も考え方も大きく変わっている。それでも頭山満が継いだ思想は今なお必要とされるものではないか。2024/04/29
Masakazu Fujino
2
なかなか面白く読んだ。頭山満がスタルヒンの保護者であったことを初めて知り、感慨深いものがあった。また、子どもの頃遊びに行った河頭山(屋形船)の巨大な蛤石に刻まれていた「忠孝」の文字が頭山満揮毫のものであったことを知り、私が卒業した花尾中学の玄関脇に立っていた巨大な忠孝の石碑も頭山満揮毫のものではなかったのかと思った。(帰省した折、探したが改築された校舎から移され、校門脇の目立たぬ木陰に立てられていた。裏を見たが、揮毫者も由来も何も記されていなかった。)2015/12/30
takkan
0
600ページくらいある大著。玄洋社の入門書2016/08/13