内容説明
米海軍提督が提唱した21世紀の新しい戦争の概念“NCW”―ネットワーク中心の戦い。その起源は日露戦争時の日本海軍にあった。短期間に海底ケーブル、国産無線電信機、望楼による情報通信網を構築、当時の先端技術を駆使した明治日本人たちの戦いを、イージス艦部隊指揮官を務めた元海上自衛隊幹部が新たな視点で分析、埋もれた真実を明らかにする。併載「五月二十七日の天気図」。“本日天気晴朗ナレドモ浪高シ”―各電文に隠された気象予報技術の知られざる戦いを描く。
目次
まさにNCWであった日本海海戦(NCWと日本海海戦;日本海海戦時の情報・通信ネットワーク;無線電信機;交信状況と電報伝達経路;ロシア海軍の電信事情;勝敗の要因、NCWの視点から)
五月二十七日の天気図(我が国気象業務の生い立ち;日本海海戦時の天気予報体制;五月二十七日の天気図;気象が海戦に及ぼした影響)
著者等紹介
伊藤和雄[イトウカズオ]
昭和22年、北海道札幌生まれ。昭和45年、防衛大学校卒業(14期)、海上自衛隊入隊。以後、主として水上艦艇で勤務、護衛艦ゆうぐも艦長、余市防備隊司令、第36・第62(イージス艦部隊)護衛隊司令、幹部学校第一研究室長、幹部候補生学校副校長を経て、平成15年に退官(海将補)。現在、株式会社NTTデータ嘱託(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。