内容説明
縞という最も単純な文様の原点、その社会的な機能を求めて日本から、アジア諸国、ヨーロッパ、アフリカ、イスラム世界を旅する。イスラムの縞はアラーの精神に近づく文様であり、アフリカの民族は縞をつかって物語を織り、江戸時代の縞はスリムへの招待だった。縞、その正体をめぐる、産業、デザイン、歴史のエッセー。
目次
サントメと「南蛮屏風」
縞の名前
歴代の縞
伊勢木綿
エキゾチズムの風
物語を着るアフリカの縞
アフリカのバチック
ヨーロッパと木綿
イスラムとブータンの縞
緋色が生んだルネサンス
浮世絵と縞
飼いならした縞
著者等紹介
竹原あき子[タケハラアキコ]
1940年静岡県浜松市笠井町生まれ。工業デザイナー。1964年千葉大学工学部工業意匠学科卒業。1964年キャノンカメラ株式会社、デザイン課勤務。1968年フランス政府給費留学生として渡仏。1968年フランス、Ecole nationale sup´erieure des Arts D´ecoratifs。1969年パリ、Thecnesデザイン事務所勤務。1970年フランス、パリInstitut d’Environnement(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Norihiko Shr
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縞に関しての様々な話題。だが、服飾関係の話なので基本的に門外漢だな。2014/04/14
メロン泥棒
0
元来、縞はスキャンダラスだった。中世ヨーロッパでは売春婦、死刑執行人、旅芸人などが着る際だったコントラストの縞模様は悪魔と結びつけて考えられていた。しかし、日本では縞模様は「いき」の現れと考えられ、数多くの縞模様が作られ、縞を表す言葉が270種類もある。本作は縞模様のミステリーの解明よりも、縞模様に対する雑学集といった内容。そのつもりで読むと面白い。2011/06/07