終戦と帝国艦艇―わが海軍の終焉と艦艇の帰趨

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  • サイズ B5判/ページ数 280p/高さ 27cm
  • 商品コード 9784769814887
  • NDC分類 397.21
  • Cコード C0095

内容説明

帝国海軍の誕生から75年、その最期を看取る役目を負った造船技術士官が記した太平洋戦争終結時の海軍艦艇の姿。傷ついた船体を海上に浮かべ、戦い終えてなお復員輸送に、機雷掃海に最後の任務を果たした艨艟たちの状況を、175点の写真と現地調査データで詳細に記録した第一級の資料が、刊行以来50年を経てついに復刻。

目次

太平洋戦争中のわが海軍艦船保有量
終戦時の残存艦艇の状況
終戦時の未成艦船
終戦時外地にあった艦船
終戦直後の艦艇の状況
海軍艦艇による復員輸送の実施
機雷とその掃海
残存艦艇の賠償引渡し
国内処分

著者等紹介

福井静夫[フクイシズオ]
大正2年、横浜に生まれる。昭和13年、東大工学部船舶工学科卒、海軍造船中尉任官。昭和19年、海軍技術少佐。その間、横須賀および呉工廠造船部部員、連合艦隊司令部付、技術研究所所員、外地勤務を経て、終戦時、舞鶴工廠富山分工場首席部員兼造船科長。戦後は、第二復員局(造修課および資料課)で艦船造修と艦政本部残務(技術資料作成)に従事し、昭和23年、運輸技官として海上保安庁勤務、昭和27年、退官。以来、財団法人史料調査会で帝国艦艇史の作成ならびに欧米艦艇技術の調査にたずさわり、同調査会理事を務める

阿部安雄[アベヤスオ]
1936年生まれ。日本大学工学部機械工学科卒業後、三菱重工業(株)に勤務。定年退職後、艦艇研究家として活動中

戸高一成[トダカカズシゲ]
1948年宮崎県生まれ。多摩美術大学卒業、(財)史料調査会理事、昭和館図書情報部長を経て、現在、呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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shinano

5
表紙の戦艦伊勢の写真は日本海軍が力尽きた姿を象徴している。人類が造る最も大きな稼働性のある構造物は船であり、戦うために生まれてきた船が軍艦。そして軍艦は国家の持てるものを総べて注ぎ込んで誕生するが、それだからこそ、それらの生涯に国家の行く末が左右もされる。ひとが動かす船であるが、一個体としての擬人的客観性が生まれるのも船の不思議な魅力でもあるとわたしは思ってきている。近代戦争は国家総力戦であるから勝っても負けても痛手は深い。例外はアメリカだけだったこの事実をこの本を見ながら改めて感じたのであった。2011/05/16

YS-56

4
太平洋戦争前、世界第3位の勢力を誇った日本帝国海軍。3年8か月余りの戦いの後、溶けるようにして歴史の彼方へ消え去りました。本書は、その最後の姿を写す資料として長く伝えられるべきものでしょう。そして、戦争末期から、戦後にかけて非常な努力で機雷の掃海任務に従事された方々の苦労を知る良い資料でもあります。こういった掃海任務を経ての再軍備を思うと、帝国海軍の伝統は良いも悪いも、現在に繋がっているのでしょう。少なくとも今の海上自衛隊は、何から国を守らなければならないか、知っている筈だから。2010/12/31

ターレットファイターP.92提督

0
掃海についての話が詳しく、参考になった。個人的には商船化の話をもっと掘り下げてほしかったが……。2015/01/11

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