内容説明
平時においては予算の分捕り合戦を演じ、戦時においては手柄の取り合い、責任のなすりあいに終始した。なぜ陸海軍は対立し、対抗意識ばかりが強調されていったのか。陸海軍の統合は不可能だったのか。日本の軍隊の成り立ちを、エピソードをまじえて平易、明快に解きあかした意欲作。
目次
第1章 「陸の長州」「海の薩州」
第2章 日清、日露の両戦役
第3章 軍備計画と大正軍縮
第4章 ともに歩んだ戦争への道
第5章 大勝利の裏に崩壊の芽
第6章 陸海軍の確執がもたらした壮大なる破綻
著者等紹介
藤井非三四[フジイヒサシ]
軍事史研究家。1950年、神奈川県生まれ。中央大学法学部法律学科卒業。国士舘大学大学院政治学研究科修士課程修了(朝鮮現代史専攻)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
17
日本の軍隊の組織的な問題点の歴史がわかりやすく書いています。基本的にフラットな印象を受けました。全体的に野暮な陸軍、狡い海軍という感じがしましたが、海軍がイギリスの影響を受けていたからかなあと思いました。2021/09/13
中年サラリーマン
14
結局、子供のケンカということか・・・人間というのは、そういうつまるところそういうものなのかもしれないなぁ。会社とかでも結局最後は好き嫌いだしなぁ。2014/09/11
高木正雄
1
日清日露の藩閥時代の流れを組む連携作戦は興味深かった。硫黄島や沖縄の陸海軍守備隊のエピソードなどもあればなおよかったと思う2023/06/16