内容説明
兵士が書きつづった、けだかく、うつくしく、心あらわれる日本語の魅力。フィリピンの戦場で無数の戦友の死体を目撃した著者は、ふたたび生命をもつことのない死体が、今なお「私の中に生きている事実を、書きしるしておきたかった」と述懐し「打ち棄てられた死体にも、死者の生涯はある」と死者への万感の思いを一本の筆に託する感動のロングセラー。直木賞受賞作。
著者等紹介
江崎誠致[エザキマサノリ]
大正11年、福岡県久留米市に生まれる。明善中学卒業後、出版社小山書店に入社。18年、入営、ルソン島に出征。21年、復員、小山書店に復職。30年、喀血、療養生活に入る。32年4月「ルソンの谷間」、6月「肺外科」を筑摩書房より出版。同年7月に「ルソンの谷間」で直木賞受賞。以後、作家活動に入る。平成13年5月歿
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感想・レビュー
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遥かなる想い
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第37回(昭和32年度上半期) 直木賞受賞 。 太平洋戦争におけるフィリピン マニラでの体験を描く。 思っていたより、残虐でないのは 著者の意図なのだろうか。 むしろ淡々と描写しており、 この引いた描写が戦争の真実を 浮かび上がらせる。 また、ひたすら日本軍の行軍を 描写するに留め、 一切敵が登場しないのが 不思議である。だが、時折挿入される 戦争の真実は惨く心が痛む。 戦争を離れては存在しなかった 著者の世代の人々…この本を どう読んだのだろうか。 2014/05/03
nori
6
Hindi puwede akong bumasa ng 岩棚 sa lahat at sana huwag i-translate yun sa Tagalog. Pinaka masamang hayop ang sundalo ng Imperial Army at malungkot ko ang kalimot ng kasaysayan ng gyera sa Luzon sa karaniwan Japanese (at pinoy naman). Huwag digma muli.2017/06/20




