内容説明
「オイ、コラ、マテッ!」の鬼の憲兵と思いきや―弱きを助け、強きをくじく正義の人、風雅を愛し機知機略に富むイキな憲兵たちの素顔を、風流伍長ドノが描き綴るマル秘憲兵アラカルト。
目次
象のしっぽ
家出息子
憲兵隊のプロフィル
密偵と機密費
印象的中国人学
上海の小虎
死体がものを言う
市長室に突撃
上海大人録
令嬢輸送1千里
異郷への旅だち
海峡を越えて
任務完了異状なし
200人の頭子
技術指導官〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
高木正雄
2
          
            野戦憲兵といっても色々あるようで無線隊や特高隊など知らなかったことも多い。特高は制服はあまり着用せず中国人になりすますことが多かったようだ。さらに階級よりも人格を重視して作戦中は下士官が歩哨や飯あげをしたというから驚き。日本軍の下士官兵を取り締まるシーンはあまり出てこない。印象的だったのは軍司令官の孫を南京まで護衛する話と中国人と駆け落ちして八路か新四の根拠地に駆け落ちした下士官の話。駆け落ちした中国人の友人が中共のスパイとしたら凄腕。その友人に惚れた下士官も自殺したとは悲劇的だ2025/08/04
          
        Meistersinger
1
          
            フィクションでは威張ってるだけの憲兵だが、現実には治安維持やらで色々とやらなければならない。印象に残ったのは中国での中国人の日本軍への対応。終戦までは意外と静かなのだが、国民国家の意識が未発達だと中国軍閥も日本軍も同じようなもんだったのではなかろうか。2022/06/05
          
        

              
              
              

