内容説明
シリコンウェハは、半導体の基盤として半導体産業とともに成長してきた。この半導体産業が支えるエレクトロニクス産業は、インターネットを核にパソコンや携帯電話、情報端末、その他の電子機器や通信のマーケットの拡大によって、今後5年から10年程度の中期的な成長を持続することは多くの関係者の認めるところであり、過去から現在までの産業のトレンドが示す将来への流れも同様である。シリコンウェハは半導体の材料としては最も市場規模が大きく、またシリコンウェハほど半導体の基盤として特性、品質、価格および大量供給能力がバランスしている材料は見当たらない。シリコンウェハに変わりうる材料がないことから、今後ともエレクトロニクスや半導体の成長に歩調を合わせて産業規模を拡大することは間違いない。本書は今日半導体の基盤として大きな産業に成長したシリコン産業の姿を技術とマーケットの角度からわかりやすく解説したもので、半導体シリコン産業のすべてが理解できる。
目次
第1部 半導体シリコン技術の現状と展望(シリコンウェハ技術への展望;バルク結晶成長技術;エピタキシャル技術;多様化するシリコンウェハ技術)
第2部 シリコン産業の市場と動向(半導体産業とシリコン産業;半導体産業とシリコン産業の歩み;拡大する半導体市場とシリコン産業;シリコンウェハメーカーのグローバリゼーション;300mmウェハ時代の到来;今後の展望)
著者等紹介
高田清司[タカダキヨシ]
1963年東北大学理学部卒業。1982年信越化学工業(株)白河研究所所長、1993年同社取締役(現任)、1994年信越化学工業(株)理事(現任)、1996年(株)スーパーシリコン研究所取締役研究所長(現任)
小松崎靖男[コマツザキヤスオ]
開成高校を経て東京工業大学機械工学科を1966年卒業。同年信越化学工業(株)に入社し塩ビプラント関係の仕事に従事。その後、合成技術研究所および半導体研究所でシリコンウェハなどの半導体材料関係の技術開発に従事。1984年に日本テキサス・インスツルメンツに移り新しい世代のDRAMの製造装置の開発に携わり縦型酸化拡散炉などを世界に先駆けてラインに導入し新しい流れをつくる。1990年にSEMIジャパンに入り、展示会担当部長を経て1993年にはProduction Cost Saving(PCS) Forum‐ICおよび同一FPDを推進し2年間の継続的な活動を行ない、延べ250名のユーザーおよびサプライヤーの参加を得て報告書を作成し国内および国外に発表。この成果は半導体および液晶業界で活用され、また、300mmウェハ時代に向けて国内、および国外の関係者が国際的な協力をする必要性を認識する上で大きな役割を果たした。この間、1991年より半導体製造装置及び材料の世界規模の統計作成をSEMIの米国スタッフおよび国内の関係協会と推進し今日にいたる
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