内容説明
おもしろく、楽しい解説書。曲線、曲面から多様体まで。
目次
簡にして要を得る―弧長パラメーターと曲率
視点が動くと―ムービング・フレーム
ねじれの形態―空間曲線
麗しきフルネ‐セレ―曲線論の調和と秩序
2次元的に拡がったもの―曲面
曲面の礎―曲面の基本量
曲面の2つの尺度―平均曲率とガウス曲率
根差している風景―ガウスの公式とワインガルテンの公式
ガウス曲率の趣―ガウスの定理
描かれた軌跡―曲面上の曲線〔ほか〕
著者等紹介
中内伸光[ナカウチノブミツ]
1983年大阪大学理学研究科修士課程修了。現在、山口大学理工学研究科教授、博士(理学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やす
5
微分幾何学のかなり変わった入門書。幾何学的対象を分析するにあたり最初は派他メータ表示から始まってパラメータでの微分の満たす公式を導くが、いつの間にかこれが接ベクトルと接続のお話に昇華していくという構造の書籍。定義、定理の説明はかなり適当で短かく、代わりに親父ギャグが満載の肩の凝らない本。数学の本質を語らずに本質を語るといった感じでしょうか。類書は見かけない。多様体入門とかの本格的数学書の副読本として読むとよいのでは?まじめに数学したい人には向いてないかな。他分野でもこんな書物があるとハッピーかな。2015/04/08
key-channel
2
数学書らしからぬおやじギャグ満載の幾何学の本。ざっとしか読まなかったが、学生も堅苦しいテキストを読むより、こちらのほうが導入としては良いのではないだろうか。2011/12/24
MrO
1
練習問題に詳細な解答がついているのがいい。このごく当然と思えることが、数学書において、いかに希有なことであるか。きっと、数学者にとって、練習問題ごときは、ほぼ明らかなことなんだろうけど、普通は解けるもんじゃない。いつものオヤジギャクも満載。中内先生は、これを発表したいがために、数学書を書くという体裁をとっているようにしか思えない。便利な本です。2012/09/13