内容説明
「蟻の町」との出会いがひとりの若者の人生を変えた。1960年、神学校に入って、カトリックの司祭になろうとした著者は、人間としての視点にこだわり、人との出会いを大切にして、ひたすら、歩んできた。人と人とが同じ平面に立ち、顔と顔とを向き合わせ、心と心が触れ合うことを妨害するものに対しては、求道者のような潔癖さで、頑固に闘い続けてきたのである。著者の歩みから、聖書が私たちに語ろうとしているいのちの輝きが伝わってくる。
目次
蟻の町
やっと神父に
チンチロリン
テイ子ちゃんの哀しみ
ガラス工場の青年たち
ヒー坊のノート
トミーの選択
ジンさんの履歴書
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン
20
なかなかまとめられなくて(いつもまとまってないやんか!というツッコミは無しでお願いしますよ)。清く正しい司祭への道を歩んでいた青年が、お酒が特定の種類の人と近づくために有用な手段と気付かされたが故に、ミイラ取りがミイラになってしまった。お酒を救いとする場に集うのは、額に汗して働く人が多いからか、酒に溺れた司祭は労働問題の場に足を踏み込み、JOC(カトリック青年労働者連盟)に深く関わることとなった。理不尽な労働の現場からいかに自尊を取り戻していくかという事例が続くのだけど、そこにキリスト教の教えがどのよう↓2025/08/13