内容説明
明治末から昭和戦前期に活躍した経済・社会政策学者で、大阪商科大学(現大阪市立大学)初代学長を務めた河田嗣郎は、男女同権の立場から、当時主流であった「良妻賢母主義」教育や平塚らいふうの主張する「母性主義」を批判し、女性の自立と母性の保護をともに論じていた。河田が残した膨大な著書・論文・記事を、精査。家族制度論・公民教育論・母性保護論・社会政策論をめぐる性別への視座に注目し、その思想が、現代のジェンダー論につながる先駆性を持っていたことを明らかにする。
目次
序章
第1章 河田嗣郎の生涯と研究活動
第2章 家族制度論における女性解放の論点
第3章 性別特性教育論の超克―「良妻賢母主義」批判と公民教育
第4章 性別と社会構築性―「天然的な区別」と「社会的な区別」
第5章 社会政策論における男女平等の論理
終章 河田嗣郎の男女平等思想の歴史的意義
付録
著者等紹介
亀口まか[カメグチマカ]
1973年京都府生まれ。龍谷大学大学院文学研究科修士課程修了。お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士課程単位取得満期退学。博士(学術)(お茶の水女子大学)。龍谷大学非常勤講師、奈良教育大学教育学部特任講師、同特任准教授を経て、龍谷大学文学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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