出版社内容情報
そもそも「結婚」は、一夫一妻で、排他的で、夫と妻がそれぞれの役割を永続的に責任をもって担わなければならないとされていることに、十分な理由はあるのだろうか、それは善き生の役に立つのだろうか、と著者は問う。本書の伝統的な結婚のイメージから脱却する新たな制度としての「最小結婚」という刺激的な主張は、近年、日本でも注目されている同性婚をめぐる承認の問題や、フェミニズム・ケア論、クィア理論にかかわる家族のあり方の議論に新たな論点を提供するだろう。結婚について哲学的に考察した初めての書。
内容説明
そもそも「結婚」は、一夫一妻で、排他的で、夫と妻がそれぞれの役割を永続的に責任をもって担わなければならないとされていることに、十分な理由はあるのだろうか、それは善き生の役に立つのだろうか、と著者は問う。本書では、「結婚」を道徳的、政治的に徹底検証し、一夫一妻をはじめ、同性同士、複数の関係、友人関係、成人間のケア関係をも法の下に平等に認めるという「最小結婚」制度を提唱する。伝統的な結婚のイメージから脱却する新たな制度としての「最小結婚」という刺激的な主張は、近年、日本でも注目されている同性婚をめぐる承認の問題や、フェミニズム・ケア論、クィア理論にかかわる家族のあり方をめぐる議論に新たな論点を提供するだろう。結婚について哲学的に考察した初めての書。
目次
結婚と哲学
第1部 結婚の脱道徳化(結婚の約束―離婚は約束破棄なのか;結婚にいかに献身するか―概念の手引き;結婚、性行為、道徳;愛する者への特別扱い―結婚・ケア・性愛規範性)
第2部 結婚の民主化(結婚への批判―本質的に不正義な制度か;結婚を定義する―政治的リベラリズムと同性婚論争;最小結婚―政治的リベラリズムは婚姻法にいかなる影響を及ぼすのか;最小結婚実現に向けた課題―貧困・財産・一夫多妻)
著者等紹介
ブレイク,エリザベス[ブレイク,エリザベス] [Brake,Elizabeth]
オックスフォード大学出身、セント・アンドリュース大学で博士号を取得。カルガリー大学、アリゾナ州立大学を経て、2019年夏からライス大学の哲学教授。専門は、倫理学、応用倫理学、政治哲学、フェミニスト哲学、性と愛の哲学、LGBT哲学。Minimizing Marriage(邦題名:『最小の結婚―結婚をめぐる法と道徳』)は、2014年アメリカ哲学協会ブック・プライズ特別賞を受賞している
久保田裕之[クボタヒロユキ]
日本大学文理学部社会学科教授。家族社会学、福祉社会学、政治哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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