出版社内容情報
偶然のような必然の出会いでよき人々とともに過ごした時を、九十歳を過ぎた著者が温かなまなざしでつづった、涙と感動の人生記。著者は、箕面の忠魂碑移設に公費を支出するのは違憲だとして起こした住民訴訟の原告兼事務局の一人。そこには、戦争末期に相次いで戦死した二人の息子を〈是れに増す悲しき事の何かあらん亡き児二人を返せ此の手に〉と生涯忘れることがなかった母の憶いがあった。地裁で画期的勝訴となったのち、「普通の主婦」だった著者は怒濤の日々を送ることに。その日々のなかで出会った、いまは亡きよき人々との交流を描いた感動のエッセイ。ドキュメンタリー作家・田中伸尚さんが跋文を寄稿。
第一章 父、小谷謙蔵のこと 第二章 母、小谷和子のこと 第三章 母、和子の戦後 第四章 夫、古川二郎のこと 第五章 ランソのヘイ、松下竜一さんのこと 第六章 箕面忠魂碑違憲訴訟、神坂哲・玲子夫妻のこと 第七章 「紡ぎ人」伊藤ルイさんのこと 第八章 啖呵きる短歌を詠う三木原ちかさんのこと 第九章 「戦死ヤアハレ」、竹内浩三さんのこと 第十章 忠恕のひと、井上とし枝さんのこと 跋 過去が朝 くる前に(田中伸尚)
古川佳子[フルカワ ヨシコ]
著・文・その他
内容説明
卒寿を越えた著者が、長く生きてしみじみ思うのは「よき出会い」を得たこと。偶然のような必然の出会いによって知り合った「よき人々」とともに過ごした時を、温かいまなざしでつづった涙と感動の人生記。
目次
第1章 父、小谷謙蔵のこと
第2章 母、小谷和子のこと
第3章 母、和子の戦後
第4章 夫、古川二郎のこと
第5章 ランソのヘイ、松下竜一さんのこと
第6章 箕面忠魂碑違憲訴訟、神坂哲・玲子夫妻のこと
第7章 「紡ぎ人」伊藤ルイさんのこと
第8章 啖呵きる短歌を詠う三木原ちかさんのこと
第9章 「戦死ヤアハレ」、竹内浩三さんのこと
第10章 忠恕のひと、井上とし枝さんのこと
著者等紹介
古川佳子[フルカワヨシコ]
1927年大阪生まれ、二男三女の次女。兄二人は戦争末期に相次いで戦死。46年古川二郎と結婚し、二男一女を育てる。箕面の自宅近くの忠魂碑移設について、神坂夫妻の呼びかけで夫とともに違憲訴訟の原告の一人となる。82年の地裁判決での画期的勝訴ののち、怒涛の日々を過ごした(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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