「皇国史観」という問題―十五年戦争期における文部省の修史事業と思想統制政策

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  • サイズ A5判/ページ数 365p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784768479230
  • NDC分類 210.7
  • Cコード C1021

内容説明

戦前の歴史観の代名詞「皇国史観」は、非科学的、独善的、排外的などとして、戦後しりぞけられてきた。しかし、そもそも「皇国史観」とは何であったのか?誰が、何のために提唱し、普及させたのか?本書は、「皇国史観」の成立と流布を、戦中に文部省が行なった修史事業に着目して再検証し、従来のイメージを一新。「皇国史観」の何が、いかに問題であるのかを明らかにする。

目次

第1章 戦後における「皇国史観」をめぐる議論の展開
第2章 近代国体論の変容
第3章 「皇国史観」の提唱と流布
第4章 『国史概説』の歴史像
第5章 『大東亜史概説』の歴史像
第6章 国史編修事業と国史編修院

著者等紹介

長谷川亮一[ハセガワリョウイチ]
1977年千葉県生まれ。2007年3月千葉大学大学院社会文化科学研究科(日本研究専攻)修了、博士(文学)。現在、千葉大学大学院人文社会科学研究科特別研究員。日本近現代史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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gkmond

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面白かった。特に最後のほうの文部省の動きとか書いたとこは秀逸。玉音放送後、最初の動きが国史編修院の設置で国体護持のための一手だったという吐き気覚える事実。30年代から終戦までを強い国体論と規定して戦後をそれ以前のゆるやかな国体論への回帰と見るとこも説得力ある。最後に「歴史家は弾劾もしなければ有罪判決もくださない」って引用もってくるのは微妙だったけど、皇国史観を捕まえてやろうっていう本文の奮闘は、敵が一筋縄じゃいかない強かさをしぶとさ持ってて今も健在なのをよく炙り出していた。2023/09/26

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