内容説明
旧ユーゴスラビア紛争下で、民族や宗教の違いを越えて女性の戦争被害者を支援したフェミニストNGOがあった。民族紛争といわれたものの実態は、民族の名のもとに暴力化していったナショナリズムではなかったのか。現地にいく度も足を運び、被害者救済や平和な社会をつくるために活動する人々と交流を続けている著者が、いかなるナショナリズムにも与しないフェミニストNGOの活動から、ナショナリズム克服の可能性を探る。
目次
第1章 現代のナショナリズム(ネイションとナショナリズム;国民国家とナショナリズム ほか)
第2章 旧ユーゴスラビアの解体とナショナリズム(旧ユーゴスラビアとはどんな国だったのか;システムの崩壊 ほか)
第3章 旧ユーゴスラビア紛争の中のジェンダー(「民族浄化」とは;家父長主義とジェンダー役割の再分割 ほか)
第4章 旧ユーゴスラビア紛争とフェミニストたちの活動(フェミニスト・ネットワークの発展;セルビア―女性自立センターとWIB(ウィメン・イン・ブラック) ほか)
終章 ナショナリズムを越えて(旧ユーゴスラビア紛争の市民的教訓;ナショナリズムを「越える」とは何か ほか)
著者等紹介
江口昌樹[エグチマサキ]
1957年新潟県生まれ。慶応義塾大学法学部政治学科卒。労働組合勤務を経て新潟大学現代社会文化研究科(博士課程)修了・学術博士。現在、(社)新潟県地域総合研究所主任研究員、旧ユーゴスラビア平和・人権にいがたネットワーク事務局を務める
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