内容説明
「女」と仇名されていた「神のやうな美しい子」。昭和父権社会での「雄々しい男」へのジェンダー化を自らの身体上で実験してみせた作家―1970年11月25日、フェミニズム運動、ゲイ権利運動の夜明けに「それでも男か、武士か」と絶叫し続けながら自刃―不可視の三島文学を追求する著者渾身の書。
目次
第1章 『仮面の告白』からの死出の旅(「祖母の病的な絶望的な執拗な愛情」のもとで;「女」の「私」 ほか)
第2章 女のいない死の楽園―供犠の身体・三島由紀夫(「私」という欠如;死と憎悪と報復を学んだ密室 ほか)
第3章 昭和に生き、昭和に死ななければならなかった作家(戦争・官能の共鳴;“OTOKO” ほか)
第4章 欲望のジェンダー化と死(正統な欲望と性的倒錯;不可視のものの場 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Miss.W.Shadow
1
以下に見られるように多少知識の羅列的な雑多な本…文章として成立しているのか?→【メモ】○1940-1950米の同性愛狩り:4954人が解雇 クラフト・エービングやハヴェロック・エリス等 ドイツ性科学の影響(ソース養老孟司) ○聖セバスチァン←佐藤秀明の分析 ○「巨大なるスカラベの死」虎井まさ衛の性転換 ○エヴリン・ブラックウッドによると植民地以前のアメリカ西武部族にはベルダシェ(性役割交差)制度が定着しておりアイデンティティは認められていた。○比留間久夫の男色小説 ジャン・ジュネ「葬儀」←レオ・ベルサーニ2011/04/30
Tsuku
0
三島由紀夫の事を同性愛者という面から考えた一冊。2014/04/09
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- 和書
- 禁煙学 (改訂3版)