内容説明
1989年にスタートし、年月にして25年、回数にして13回に及ぶ山形国際ドキュメンタリー映画祭を欠かさず見てきた行動の軌跡。いつ、何を、どのように見、感じたか。資料に拠る正史ではこぼれ落ちてしまう、現場に臨んだ者ならではの躍動。
目次
第1部 ドキュメンタリーの風(政治の季節;逆流するアジア;大いなる遺産;越境する女たち;“ヤマガタ・ニューズリール!”)
第2部 ヤマガタの景(映画に愛をこめて;影画を奏でる―原將人・旅の三部作;無限の瞳;生死のはては―佐藤真監督のために)
第3部 映画の華(家族の肖像;センセーション・ヤマガタ;定年バンザイ!ドキュメント・ヤマガタ2011;歴史の終わり―ヤマガタの日々と人々)
著者等紹介
倉田剛[クラタタケシ]
映画研究者。1950年、三重県生まれ。地方新聞社を経て、大阪府立の高校で、35年間、国語科を担当。2011年定年退職。NPO法人淀川文化創造館シアターセブンで「原発映画特集」「沖縄映画特集」など企画。市川準研究会代表。『市川準研究』を発行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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コオロ
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学生の頃「映画祭の時期に繁華街に近づいてはいけない。監督同士が『お前が撮ったものは映画じゃねえ』とリアルファイトをしているから」という噂があった。そんな映画祭の二十年を、常連の参加者がリポートした一冊。リアルファイトがあった旨は確認できなかったが、監督と観客の直接質疑応答がイベントの醍醐味になるほど熱量が高いのは確か。祭は隔年開催で次回は2025年。昔、怖いもの見たさで一本観たっきりだが、歳をとってドキュメンタリーの味わい方がわかってきたような気がするから、また行ってみようかな…。2023/11/09