出版社内容情報
藩祖・伊東長実(ながざね)は、大坂の陣までは豊臣秀吉・秀頼に仕えた。関ヶ原の戦いに際し、上方での石田三成の挙兵をいち早く徳川家康に密告。しかし、大坂の陣では子の長昌共々豊臣方として家康に敵対。戦後、先の関ヶ原の戦いでの功によって許され、一万三百石を与えられて立藩。五代長救(ながひら)のときに、村民の共有林を巡って新本義民騒動と呼ばれる一揆が起こった。この一揆の代表として処刑された4人の村民は義民四人衆と呼ばれ、厚く弔われた。
横溝正史の小説の舞台にもなった、現在の岡山県倉敷市真備町岡田を
拠点とした藩の物語!
内容説明
小藩乱立の備中国で、備中伊東氏が治めた岡田藩。交通の要衝として栄えたが、度重なる水害にも襲われた。「義民四人衆」の力強い行動、藩校・敬学館が輩出した傑物、それらの意志は脈々と生き、岡田の誇りとなって続く。
目次
プロローグ 岡田藩物語
第1章 岡田藩の前史―岡田藩立藩前夜―戦国乱世における備中国の趨勢を探る。
第2章 岡田藩の誕生―岡田藩立藩の経緯やその概要を紹介するとともに、同藩が有する地理的特性を紐解く。
第3章 備中伊東氏十代の治世と領民の暮らし―備中伊東氏の藩政運営や先人たちの逸話などに触れ、岡田藩における“日常”を描く。
第4章 岡田藩の水害・治水史―度重なる水害と闘った、偉大な先人たちの軌跡をたどる。
第5章 幕末と新時代「明治」の幕開け―幕末から明治維新にかけて、岡田藩と周辺地域に大変革の波が押し寄せる。
エピローグ 岡田藩の記憶―歴史を受け継ぐということ
著者等紹介
今津海[イマズカイ]
1994年島根県生まれ。福山市立大学大学院都市経営学研究科修士課程修了。修士(都市経営学)。まちづくり研究家。大学院修了後、民間企業において、総合計画をはじめとする行政計画の策定や、地域活動支援などの業務に従事
八幡浩二[ヤハタコウジ]
1975年、広島県生まれ。広島大学大学院文学研究科博士課程後期修了。博士(文学)。現在、福山市立大学都市経営学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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