内容説明
家康と縁ある相良は牧之原市。相良の殿様は田沼意次が筆頭。意次は栄進中に築城、失脚直後に城は破却された。検証なきまま着せられた悪名。本書は、意次の真の姿に迫り、相良の来し方を細部まで綴る。
目次
第1章 相良藩成立とその前史―江戸時代中期に大名領となり陣屋が建てられ、田沼時代に城下町が完成する以前。(応仁の乱から相良藩立藩まで;相良氏の肥後国下向とその後の管理者;相良藩立藩(田沼家入封以前))
第2章 相良藩の前期田沼時代―本格的な城下町作りが行われ、相良湊も江戸、大坂と結び、近隣の物産を搬出した。(田沼意次の出自と昇進;幕府と田沼意次の経済政策;蝦夷地開拓を含めた海防政策;相良での田沼意次の実績;田沼意次悪評の根拠を疑う;相良城の接収と破壊)
第3章 城が消えた城下町―完成した城も八年後には破却されて、領地は幕府領、一橋領となる。(幕府領後は一橋領に;巡見役人とのひと騒動;名代官小島蕉園の着任;異国船の漂着への対処)
第4章 後期田沼氏の時代から維新まで―疲弊した藩財政の中、天狗党追討軍の総督して奮戦する。(下村藩を立藩;田沼氏の相良への再入封;田沼意尊と水戸天狗党の乱;小久保藩と相良)
著者等紹介
中村肇[ナカムラハジメ]
1947年、静岡県牧之原市生まれ。元静岡県立高等学校教諭、大江八幡宮ほか七社の宮司。牧之原市文化財保護審議会副会長・遠州相良田沼塾・はりはら塾「郷土史」・「日本史」講師
川原崎淑雄[カワハラサキヨシオ]
1947年、静岡県牧之原市生まれ。東京教育大学理学部応用数理学科卒業。静岡県立高等学校を2007年に退職、現在、富士市の静岡県富士見高等学校特命講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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