内容説明
100年まえ柳田が瞠目し、民俗学に覚醒した山々は、いまも息衝いていた。
目次
訪れる異人―椎葉村嶽之枝尾の風景 序にかえて
旅のスタイル―近世の旅人
峠をこえて―明治の茶について
河童との邂逅―河童退治職 渋江氏
阿蘇路にて―下野の狩図の感慨
靴と草鞋―『五足の靴』明治の詩人たち
天草路にて―仏蘭西人宣教師に会う
緒方小太郎に会う―神風連の生きのこり
廣瀬弁護士―焼畑訴訟事件の背景
人吉へ―椎葉村をめざす〔ほか〕
著者等紹介
江口司[エグチツカサ]
昭和26年、熊本県鹿本郡植木町に生まれる。二十歳になった頃から渓流釣りを通じて九州山地の自然や山村の暮らしに惹かれ、三十歳直前には看板業のかたわら民俗採集のためフィールドワークを始める。昭和63年に宮崎県の諸塚村で鹿児島の民俗学者・小野重朗との出会いを果たし、以後、師事する。民俗学研究の他、写真家、釣り雑誌のライターとしても活躍。平成20年3月31日、不慮の事故により死去。著書に『不知火海と琉球弧』(弦書房刊、第二十八回熊日出版文化賞)等(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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