内容説明
魅惑漂う「毒殺」は歴史を動かすエネルギーだった。神武天皇、ヤマトタケルの古代から植木枝盛の明治までの権謀術数、毒殺の数々に迫る。
目次
第1章 日本歴史は毒殺事件で幕開け―古代編(ヤマトタケルノミコト、伊吹山の毒蛇に不覚をとるのこと;神武天皇、大熊の毒気に不覚をとるのこと ほか)
第2章 権謀術数渦巻く宮廷政治の陰に毒殺あり―宮廷編(奸計にはめられた長屋王毒殺のこと;内乱・天災・大量毒死におののく聖武天皇のこと ほか)
第3章 諸行無常の下克上の世に毒殺が跋扈―戦国編(小栗判官満重冥界から復活のこと;足利尊氏、弟の直義に鴆毒を盛るのこと ほか)
第4章 毒殺に塗り込められた徳川幕府二百六十年の歴史―江戸編(徳川家康、豊臣家臣毒殺の風説絶えぬのこと;有馬晴信、貿易の既得権益をめぐって毒殺するのこと ほか)
第5章 文明開花も毒殺で幕開け―明治編(夜嵐のおきぬ、愛欲の果てに夫を毒牙にかけるのこと;植木枝盛政敵に毒殺されるのこと ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たけはる
8
年明けから不穏な本ですが、小説を書く参考にならないかと読む。中身はタイトル通りですが、しばしばこじつけというか、週刊誌的な創作も含まれている感じ。それを踏まえつつ読めば面白いかなあと思います。他によい毒殺本あるだろうか……。歴史上こういう毒殺の事例があった、というのをなるべく数多く知りたいのだが。2021/01/06
めぐみこ
2
隅から隅まで陰謀説。著者にとって、急死=毒殺らしい。こじつけだらけで馬鹿馬鹿しい。男尊女卑とセクハラが行間からにじみ出てるのも気持ち悪い。2018/04/06
レザレレザレ
0
夫毒殺犯のお絹は死刑で愛人の璃鶴が懲役二年なのは女性差別みたいに書かれていたが、これはおかしい。最初お絹は璃鶴も共犯としたが後に単独犯だと自白しており、璃鶴は計画を知って何もしなかっただけ。当時は容疑者に対する拷問は男女問わず当然の時代だったので、自白自体の信ぴょう性には疑いがあるが、これだと璃鶴は共犯の要件さえ満たさない。現代の刑法なら性別関係なく無罪である。まあ本当に璃鶴が計画に無関係だったかは疑問だが、これで懲役を食らったのだから相当厳しい。男尊女卑とか女性差別がいかに捏造されてきたものか分かる2021/01/08