内容説明
異郷と故郷のあいだで“私”を見つめる。ヨーロッパで新しい生活が始まるとき、胸裡にはどんな風景が広がるのだろうか。生活・家族・移民・極右政治家等の諸問題を成熟した筆致が捉える。
目次
ことば
妻の友人とその家族
結婚式
結婚・離婚狂想曲
住宅事情
危機
カトリックは国教?
仕事
母と娘
育児と仕事
ドナウの岸辺で
音楽
学校生活
ワインとビール
オーストリアは階級社会?
自然について
サッカーとナショナリズム
帰郷
著者等紹介
渡辺一男[ワタナベカズオ]
1946年、神奈川県小田原市生まれ。信州大学卒業。東京都立大学大学院博士課程中退(ドイツ文学専攻)。1999年、山形大学辞職後は翻訳に従事
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感想・レビュー
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KAZOO
86
オーストリアについては、ザルツブルグには行ったことはあるのですが、肝心のウィーンなどには行ったことがなく女優の中谷さんのエッセイやこの本など情報を集めています。この方は奥さんがオーストリアの方で、ドナウ川のほとりのクレムスという都市で40年以上も生活されてきたということで現地の情報がよくわかりました。やはりドイツとは少し異なったイメージがあります。2023/11/06
こまったまこ
2
とても興味深い本でした。著者が50歳前後のそれ相応の社会経験と地位を持った男性で、その人が居住している間に感じたリアルなオーストリアのお話です。観光などの目的ではないので浮ついた感じもなく冷静な文章で読みやすかったです。オーストリアの自然や文化、民族性、政治など多岐に渡って書かれています。下世話ですがオーストリア人の奥様との馴れ初めが一番気になりました。2012/02/04