内容説明
農水省汚職の温床、「農業基盤整備事業」。その実態を鮮やかに摘出した異色の現場ルポルタージュ。
目次
序章 赤いバラにはトゲがある
第1章 ノロシを揚げろ
第2章 息詰まる攻防戦
第3章 欲望の十字路
第4章 伊勢講の“偽兄弟”
第5章 狸谷の乱
第6章 三分の二のトリック
終章 土地改良事業崩壊の兆し
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あけち
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刊行が20年ほど前であり、本書の中で掲載されている情報がいささか古くなっていることに留意する必要はあるが、農業基盤整備事業の制度面に関する必要最小限の説明に加え、実際に推進された同事業に対して様々な立場で関わりを持った集落内の当事者(同意派、未同意派、著者いわく転進派)の証言、国・県側の言い分等に触れることで、農業基盤整備事業というものを自分の中でリアルにイメージ化でき、教科書的な概要説明よりも更に進んだ理解を得られたように感じる。最終章で提示された仮説や推測に関しては個人的に今は判断を保留。2020/04/26