内容説明
国家が危ない、国なんて要らない。国家にとって自分は一体なんなのか。歴史小説と政治・歴史学を代表した司馬遼太郎と丸山真男は、何を語り、何を言い遺したか。戦中・戦後を生き通した両人を並べて組み合わせ、徹底的に料理してみせる待望の野心作。
目次
司馬遼太郎と丸山真男
司馬遼太郎の『「明治」という国家』
丸山真男の「明治国家の思想」
「日本政治思想史研究」という魔物
司馬遼太郎という古武士
『忠誠と反逆』をめぐって
丸山真男の「忠誠と反逆」
司馬の英雄譚と丸山の「歴史意識の『古層』」など
国家理性という化け物―佐久間象山
戦争を描き続けた司馬遼太郎
ナショナリズムの陥穽