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  • サイズ 46判/ページ数 272p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784768459836
  • NDC分類 963
  • Cコード C0097

出版社内容情報

ブッカー国際賞最終候補作
カラモもうひとつの視点賞受賞作

わたしの予想は、最高の形で裏切られました。
この物語を読んでいるあいだ、イネスはわたしの子どもだったし、
アリナはわたしの友人だったし、ドリスとニコラスはわたしの隣人だった。
「産む/産まない」の先にある人生とはこんなにも長く、
容易でなく、なんとかけがえのないものか。
やっぱりわたしはネッテルの作品がとても好きです。
大塚真祐子(文筆家・元書店員)

わたし(ラウラ)とアリナは親友で、20代のころはお互いに「子どもは産まない」と誓い合った仲だった。その意志をかたくなに貫くラウラとは裏腹に、アリナは結婚し、やがて子ども(イネス)を身ごもる。そんななか、ラウラの暮らすアパートのベランダでは鳩が巣を作り、やがてラウラはアパートの隣に暮らす母子家庭の男の子ニコラスとだんだん交流を深めていく。やがてイネスが生まれるが、イネスには生まれついて重度の障害があり明日を生きる保証もない状態だった。
イネスの誕生とニコラスとの交流、ベランダに巣を作った鳩……、ラウラの心は揺れ動き、本人がそれまで思いもしなかった自らの気持ちに気づかされていく。イネスの生命や母という宿命、女として生きることの葛藤……。そして、物語は思わぬ形で最後を迎えることになる。


【目次】

内容説明

わたし(ラウラ)とアリナは親友で、20代のころはお互いに「子どもは産まない」と誓い合った仲だった。その意志をかたくなに貫くラウラとは裏腹に、アリナは結婚し、やがて子ども(イネス)を身ごもる。そんななか、ラウラの暮らすアパートのベランダでは鳩が巣を作り、やがてラウラはアパートの隣に暮らす母子家庭の男の子とだんだん交流を深めていく。やがてイネスが生まれるが、イネスには生まれついて重度の障害があり明日を生きる保証もない状態だった。イネスの誕生と男の子との交流、ベランダに巣を作った鳩…、ラウラの心は揺れ動き、本人がそれまで思いもしなかった自らの気持ちに気づかされていく。イネスの生命や母という宿命、女として生きることの葛藤…。そして、物語は思わぬ形で最後を迎えることになる。ブッカー国際賞最終候補作。カラモもうひとつの視点賞受賞作。

著者等紹介

ネッテル,グアダルーペ[ネッテル,グアダルーペ] [Nettel,Guadalupe]
1973年メキシコシティ生まれの、現代メキシコを代表する女性作家。2006年に小説『宿主(El hu´esped)』が、スペインのアナグラマ社主催のエラルデ小説賞の最終候補になり、翌2007年にはヘイ・フェスティバルとボゴタ市が選ぶ〈ボゴタ39〉、39歳以下の期待のラテンアメリカ作家39人に選出される。2013年に『赤い魚の夫婦(El matrimonio de los peces rojos)』(邦訳は2021年、現代書館)でリベラ・デル・ドゥエロ国際短編小説賞を、2014年に小説『冬のあとで(Depu´es del invierno)』でエラルデ小説賞を受賞。2020年刊行の本書は2023年ブッカー国際賞最終候補作(ロザリンド・ハーヴェイ訳)

宇野和美[ウノカズミ]
東京外国語大学スペイン語学科卒業。フェルナンダ・メルチョール『ハリケーンの季節』(早川書房)で、2024年、日本翻訳家協会より翻訳特別賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

buchipanda3

91
"Should I Stay or Should I Go"、作中でふと流れるポップなロック曲は人生の葛藤と緊張を描いた映画のような本作に小休止をもたらす。その後も読む間、頭の中でリフレインしていた。それは私達は答えを誰かに教えて貰えることはない世界を生きているのを改めて感じたからかもしれない。産まないと決めたラウラと考えを変えて産んだアリナ。二人が目の前で起こる思いがけない出来事や生きようと藻掻く様々な姿に心を正直に揺らしながら、自ら問い自分を発見して想いを築いていく。その姿がとても愛おしく感じられた。2025/12/30

天の川

61
凄く良かった!前作『赤い魚の夫婦』の不穏さとは異なるリアル。人生に子どもは不要と考えていた「私」と友人アリナの話が並行して。胎児は生まれた瞬間に命を落とすと診断されたアリサ。子どものために準備したものを片付け、墓地の準備をし、生まれた瞬間に精一杯の愛で抱きしめようとする。しかし、赤ん坊は重度の障がいを持って生きた。死を受け容れる努力をしてい心のリセットの難しさ、仕事との両立が不可能な我が子の重度の障がい…。「私」の隣室では、亡きDV夫の面影を息子に見てしまう母親。→2025/12/13

ヘラジカ

41
以前邦訳された短編集2冊とは違った作風で、こちらはリアリズムを貫いた長篇である。女性の生き方や母性、シスターフッド的な社会のネットワーク等、男性性不在(ほぼ)の世界が立体的に描かれている。障害を持って産まれた子へのアンビバレントな愛情も、いくら綺麗事を言っても絶対的に分かり得ない(合えない)ものであることに複雑な感情を抱いてしまう。当然、自分向けの小説ではない。しかし、生々しくはあっても丁寧で無駄のない作品という印象は受けた。日本文学と親和性があるため、日本でも多くの読者を獲得する潜在性があると思う。2025/11/26

かもめ通信

18
ネッテルの作品は、ありそうであり得ないぞわぞわするような不穏な雰囲気が好きなのだけれど、この作品は今までと少し趣が違っていた。最初の数ページこそその違いに戸惑ったりもしたが、読み始めればそんなことはすっかり忘れて、誰かの物語を読んでいるというよりも、自分自身が場面場面に立ち会っているようなそんな気持ちになりながら、彼女たちと一緒にゆっくりと時間を掛けて歩んでみた。本を閉じた今もまだ、あの人この人のその後の人生を気に掛けている自分がいる。2025/12/22

アヴォカド

11
今年のベストかもしれない。グアダルーペ・ネッテルは、『赤い魚の夫婦』も『花びらとその他の不穏な物語』も、その不穏さや日常からちょっとだけ浮いてるようなところが好きだったのだけれど、この作品ではそれらは影を潜め、日常と真っ向から勝負に行っているような。勝負といっても、ガンガン対峙しているのではなく、どうしようもなさや仕方なさと、なんとか折り合いをつけようとしている、というか。読後感もよかった。2025/11/24

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