出版社内容情報
本書では、「日本国」の誕生の瞬間を絞り込むことに挑みます。その時、中国・唐の地で何があったのか。「日本」の誕生と大王が天皇になるのは、どちらが先か。列島を治める思想と論理とは? それらを探るため、都を中心に見るのではなく、東国と呼ばれる関東で何が起きていたかを見ていきます。そこから浮かび上がるのは、多様な渡来人たちの活躍、石碑に残る日本語の誕生、仏教との結びつき、災害に立ち向かう民衆の声、などです。都中心の古代国家成立論とは一味違う、列島全体を俯瞰した歴史書の誕生です。
「日本国」の誕生。その瞬間を絞り込む!
内容説明
「倭」から「日本」へ。「日本」という国家が成立したそのとき、列島にいったい何が起きていたのか。時は7世紀から8世紀、その建国の様子をイメージとしてつかむため、内外の文献や考古資料を駆使し、東国という具体的地域に焦点を当てる画期的な作戦に打って出た。従来の都中心の古代国家成立論とは一味違う、列島全体を俯瞰した歴史書の誕生!
目次
はじめに―危うい「祝日」がひもとく史実
第1章 日本という国家の成立
第2章 天・東・夷―入れ子構造の「日本」
第3章 東国で国家を準備した者たちの出自と伝承
第4章 東国貴族の登場―東国六腹朝臣
第5章 東国貴族と日本という国家の成立
第6章 結びつける力―日本語・地域・仏教と東国
おわりに―日本となった東国
著者等紹介
熊倉浩靖[クマクラヒロヤス]
1953年群馬県高崎市生まれ。1971年京都大学理学部入学。学生運動に参加し中退。在学中から日本古代史の上田正昭(京都大学教授)に師事。1975年、井上房一郎の指導の下、高崎哲学堂の設立に参画し、福永光司・司馬遼太郎・梅原猛などの講演を企画・運営し、薫陶を得る。市民立シンクタンクNPOぐんまを設立(代表理事)。高崎経済大学地域政策学部講師、群馬県立女子大学教授・群馬学センター副センター長を経て、高崎商科大学特任教授。群馬県文化審議会副会長。日本ペンクラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 石川県の歴史 県史