夢みる名古屋―ユートピア空間の形成史

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  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784768458570
  • NDC分類 215.5
  • Cコード C0036

出版社内容情報

名古屋とは何か? 茫漠として捉えようのない工業都市の姿をえぐる都市論。
名古屋の街は、いかにして形成されたのだろうか。尾張藩の城下町から戦前、軍需産業の一大拠点として成長し、戦後には右派労働運動=民社党の拠点となる。管理教育の本場としても名高く、一方で俗に「巨大な田舎」と呼ばれる、といった名古屋の形成史と構造、さらに、名古屋における管理社会の形にも着目。歴史、地理、都市構造を把握することで立体的に名古屋のありようを浮かび上がらせることに成功している。

酒井隆史・栗原康両氏 推薦 !

内容説明

都市計画法制定から100年。都市改造の先進モデル地域であった名古屋は、なにを経験してきたのか?近代都市計画、モータリゼイション、ジェントリフィケイション、三つの時代がたどる20世紀名古屋の物語。

目次

はじめに 名古屋という難問
第1章 1918鶴舞(鶴舞公園;帝国主義の時代;名古屋の市区改正事業 ほか)
第2章 1965小牧(国道四一号線;ベトナム戦争の時代―道路をめぐる戦い;名神高速道路 ほか)
第3章 1989世界デザイン博覧会(労働者の党、軍事政権を賞賛する;名古屋国際会議場;アイカ工業の樹脂 ほか)

著者等紹介

矢部史郎[ヤブシロウ]
1971年生。文筆・社会批評・現代思想。1990年代よりネオリベラリズム、管理社会などを独自の視点で理論的に批判。2006年、思想誌『VOL』に編集委員として参加(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えも

14
浮かれた名古屋のあるある本だとばかり思って借りたら、全然違って、名古屋の都市計画や周辺の開発を批判的に論じた書だった。副題の「ユートピア空間の形成史」も、名古屋をいわばディストピアと断じている内容からして、皮肉が効いている▼ただ、「商人資本によって人と物と情報が集積する東京や大阪を大都市というなら、名古屋は都市ではなく、工業地帯の結節点の一つに過ぎない」なんてのは小気味いいし、「広いだけの道路は空虚で、都市には混沌とした狭い路地が必要」との主張には激しく賛成!2019/10/15

Mealla0v0

8
なぜ名古屋がつまらない街になったかを滔々と語る本。都市計画、モータリゼーション、ジェントリフィケーション。これらは都市が元来持つエネルギーを根こそぎにしていく方法であった。大正期には米騒動に始まり労働運動がうねりを上げて行くが、これをどうにか破断させるために都市計画が持ち上がる。地主を利害関係者にし、軍需産業の勃興に伴う労働者の分断が生ずる。次いで自動車の到来は道幅の拡張を呼び、それは人間スケールの街の破壊だった。最後に新自由主義による都市の掃討、つまり都市のごみごみとした感じをクリーンにする戦術。2021/11/24

臓物ちゃん

7
何ィ〜名古屋に意味もなく100メートル道路が2本もあるのはヒトラーの仕業だというのかァ〜!?そんな感じで如何にして自動車と工場と名古屋走りが君臨する異形の都市が誕生したのかを20世紀を通して解明した、負の名古屋観光案内本。中京デトロイト化構想、名古屋大空襲、大須事件、小牧基地拡張、世界デザイン博覧会……といった具合に地方性とファシズムの奔流がどんどん今の名古屋を形作っていく歴史は都市論好きの俺にはたまんねぇ面白さ。「もうやめましょう…!名古屋について考えるのは…!」とハンチョウでなくとも言いたくなる一冊。2022/08/08

晩鳥

3
名古屋が好きではない著者による、主に都市計画の面から名古屋を批判した本。「名古屋は東京・大阪のような商人都市ではなく、工業地帯の結節点」「100m道路に代表される名古屋の都市計画は人間の尺度を失っている」など納得する主張も多い。名古屋に比べると岐阜はおしゃれ、「岐阜モダニズム」と呼べるものがあるとは、そういう見方もあるのか。著者の名古屋は人間性を失った産業都市であるという意見は同意する点もある一方で、高度に計画された都市はそれはそれで面白く、また違う魅力もあるとは思う。2025/06/08

toshi

3
この本は名古屋を舞台にした地理学の本である。対象は都市であり、方法は歴史学である。特に労働/大衆運動史、産業史、都市計画史から、「名古屋がつまらない理由」を明らかにしている。また都市の荒廃の未来を名古屋から見ている。その荒廃は人間の知覚を変容させるとしている。都市社会学のタームであるイゾトピーとヘトロトピーの紹介から、私は都市の街歩きが好きであるが、名古屋はどこを歩いていいのかわからないと感じた理由が、イゾトピーの解説でよくわかった。詳しくは本書に読んでいただきたい。2019/07/20

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