内容説明
死を怖れるすべての人への指南書。「死にたくない」というもっとも根源的な我欲が肥大化している現在、「ひとつながりの命」を認識することで「怖ろしい死」の観念から、脱却できる。―著者が辿り着いた境地を綴った最終報告書である。
目次
第1章 「死が怖い」とはどういうことか
第2章 仏陀の悟り―本書の議論の素描と方法の問題
第3章 言語とは何か
第4章 私とは何か
第5章 言語はなぜ生まれたのか
第6章 言語に支配されている意識―狼少女カマラとヘレン・ケラーの世界
第7章 「もう一つのこの世」を語る試み
第8章 死とは何か
第9章 修行としての百姓暮らし
著者等紹介
筧次郎[カケイジロウ]
昭和22年(1947)、茨城県水戸市生まれ。百姓、哲学者。京都大学卒業後、パリ第一・第三大学で哲学・言語学を学ぶ。花園大学講師を経て、自らの思想を実践するために、昭和58年より筑波山麓で百姓暮らしを始める。平成14年、スワラジ学園の設立に参加し、平成18年まで学園長を務め、現在は、提携組織「スワデシの会」を運営(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tatsuhito Matsuzaki
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私は子供のころ祖母を亡くしたときから 「人は死んだらどうなるの?」 「死んだら生まれ変わるの?この心は永遠に無くなってしまうの?」 という疑問と恐怖を抱いていました。 水戸市生まれの著者も同様に、身近な人の死や大病体験から死ぬのが怖かったとのこと。 哲学&言語学を学んだ後に自らの思想を実践するために筑波山麓で百姓暮らしを開始。 死を考えた先にある「自分とは何か?この世はなぜ存在するのか」という問いの答えを『もう一つのこの世』に気づくことだと説く主張は、宗教や哲学の世界を超えて百姓暮らしを選んだ事が全てを物2016/04/10
樺澤潤かばさわじゅん樺沢潤kabasawajun
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私、樺澤潤は死を超える=もう一つのこの世 かと生命体は次の生命体に引き継ぐ=生命の永遠のドラマ 業=人間の世界が先祖の営みによって創られていること 仏陀の悟りは過酷な修行と迷走が左脳を停止させて右脳で悟りを導いたのでは? 言語に支配された脳を解放して分別的な認識に現れる世界でない「もう一つのこの世」に気づいた。2023/09/26