内容説明
龍馬がブーツを履いて約150年、日本人はいかに靴と格闘し馴染んできたか。靴からみる日本の近現代と靴づくりの魅力を楽しむ。
目次
第1章 日本人と靴(日本の伝承は草鞋と草履が優勢;靴ことはじめ ほか)
第2章 日本人による靴づくり(歴史の概要;西村勝三による創業 ほか)
第3章 世界史からみた靴づくりの歴史(原初のはきものと革;時代を通じて最悪な仕事 ほか)
第4章 稲川實の人生史(ここで、浅草;浅草の歴史と地理 ほか)
第5章 靴づくり、人づくり(東京都立城東職業能力開発センター台東分校;「浅草ものづくり工房」の試み ほか)
著者等紹介
稲川實[イナガワミノル]
1929年茨城県真壁郡竹島村(現・筑西市)に生まれる。1943年国民学校高等科卒業、第六陸軍技術研究所に勤務。1944年都立化学工業学校夜間部に入学したが、戦時中の混乱期で中退、終戦を迎える。1947年宮本製靴に入社、靴業に入る。1960年独立のため退社、トロット製靴を創業。2008年取引先に会社を委譲引退する。現在、台東区立産業研修センターの技術指導員と、皮革産業資料館の副館長を務める
山本芳美[ヤマモトヨシミ]
1968年生まれ。文化人類学者・学術博士(論文・昭和女子大学大学院)。都留文科大学准教授。跡見学園女子大学在学中より、人間の装い、特にイレズミについての調査と研究を始める。90年代以降、日本各地と台湾を拠点にフィールドワークを続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しいかあ
0
靴の何について書こうとしたのかいまいちよくわからない。今後の展開があるのなら期待するけれども、もしこの一冊で終わってしまうのならば、あまり価値のない本だといえるかもしれない。できれば日本人と靴の消費のあり方について、もっと客観的に書いて欲しかった。靴職人に肩入れしたような書き方をしたくなるのはわかるけれど、ヨーロッパのような靴の文化が日本に根付かなかったのには生活習慣や気候風土など様々な要因が絡んでいるはず。べき論で終わらせず、その辺りの関連をもっと深く掘り下げてもらいたかった。2014/06/20