感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吉倉槇一
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今日『バンコクの夜遊びガイド』の類は簡単に手に入るが、タイの娼婦を批判的に考察した書物は限られている。本書は17年に及ぶ“調査記録”と数々の資料を元にその実態に迫った労作。著者は都市部と地方を比較し、娼婦達の出自を細かに追った上、娼館に住み込むことまでやってのけている。1990年の刊行だが、本書を越える“研究”はこれ以後出ていないのではないか。・・・ただし、売春する主体=著者について明確な自己規定がないのは見過ごしがたい欠点で、そのため社会学的な記述と、いたずらに文学的な表現の間に無残な歪みが生じている。2013/01/09
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