内容説明
「あなたは絶対に自信がありますか、心の健康に?」2004年に厚労省は、この脅迫文を国民に突きつけた。心の中の「不健全」を見つけ出そうとする眼差しがあふれる今日、そもそも「問題」とは、「解決」とはいったい何なのかを探究する。
目次
第1章 カウンセリングの問題点
第2章 問題の解決と「適応」
第3章 現代社会の変容と新しいカウンセリング
第4章 コミュニティモデルの心理学
第5章 現代社会における“問題”の処理/コントロール
終章 “問題”のほうへ
著者等紹介
中島浩籌[ナカジマヒロカズ]
1946年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業、同大学院修士課程修了、パリ大学ヴァンセンヌ校で哲学を専攻。東京都立高校教員(1977年~1983年)を経て、現在法政大学、河合塾COSMO講師。YMCAオープンスペースLiby運営委員。日本社会臨床学会運営委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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HolySen
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カウンセリングの本読むんだったらカウンセリング批判の本も読んどこうと思って手に取った本。ロジャース派のカウンセリングの批判に始まり、解決志向のブリーフセラピーや、コミュニティ心理学への批判などがあって題材だけで既に面白い。ロジャース派カウンセリングに関してはフーコーを引きながら、問題を自己の内面に還元してしまうやり方の問題点を批判している。解決志向のブリーフセラピーに関しては、「解決志向」が「答えのない問題」を「答えのある問題」にすり替えてしまっていることを述べる。コミュニティ心理学については、2016/04/29
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