内容説明
全身性障害者の介護保障は足文字から始まった。新田勲が足文字を書き、介護者がそれを読み取り、社会がそれを受け止める。介護保障の歴史とは、この循環運動がおりなしてきたダイナミックな過程である。現在の福祉施策を問い直し、いのちを最優先とする福祉を求めて―。今、足文字は叫ぶ。
目次
第1部 障害者運動と介護保障(全身性重度障害者として生きる―パーソナル・アシスタンス/ダイレクト・ペイメントの原点;日本の福祉の危機―福祉基礎構造改革に抗う;「怨み」と「憾み」、そして「恨み」 ほか)
第2部 ともに生きる関係(パーソナル・アシスタンス/ダイレクト・ペイメントを求めて;介護について;異性介護バンザイ! ほか)
第3部 いのちの保障(国家の福祉政策と人間のいのち;いのちは生きるためにある―「尊厳死」など存在しない;今こそ、真の公的介護保障を要求する ほか)
著者等紹介
新田勲[ニッタイサオ]
1940年、東京都生まれ。2歳のとき百日咳がもとで脳性まひに。19歳まで家族とともに過ごす。1968年の開設と同時に入所した府中療育センターの管理体制に抗議の声をあげ、「医療の場から生活の場へ」の改善を求めたハンスト闘争、その後センター移転反対の都庁前座り込み行動を行う。1973年、地域で自立生活開始。以来、公的介護保障の運動に取り組み、自立生活を支える諸制度を築き上げてきた。現在、「全国公的介護保障要求者組合」委員長、「全都在宅障害者の保障を考える会」代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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