内容説明
本書は、明治建軍から自衛隊PKO派兵まで、近代日本軍事史を一望の下におさめる試みである。上巻ではその前半、「皇軍」とみずから称した帝国陸海軍の興隆と没落が扱われる。
目次
1 武士の軍隊から国民軍へ
2 天皇の軍隊、アジアを向く
3 日清・日露の戦い
4 帝国主義軍隊への道
5 植民地軍隊への道
6 軍ファシズムという悪夢
7 二・二六事件から日中戦争へ
8 世界を敵として
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山口透析鉄
21
この上下本は買って読んだように記憶しています。イラストは毒もあるんですが、このシリーズでは割と起用されている方ですね。日清戦争〜アジア・太平洋戦争の50年戦争(と呼ぶ方もいて、私も割と賛成です)に至る道のりを前田氏らしい平明な解説で書かれた入門書で、やはりこのシリーズは打率が高いですね。1996/07/27
内藤銀ねず
3
現代書館『FOR BIGINNERS』シリーズの近現代関連の本は思想臭が強いものの好著が多く、特にこの『日本の軍隊』上下巻は傑作だと思う。 ともすれば感情に任せて書き殴った内容になりがちなテーマを、あくまで冷静にターニングポイントを拾ってゆく。 西南戦争後に起きた竹橋事件が大日本帝国憲法条文に強い影響を与えたこと。 日露戦争後、武士(として維新を迎えた世代)がこの世からいなくなり、戦争の終わらせ方を日本人が見失ったこと。 などなど、上巻だけでも目から鱗な箇所が多かったです。
漫画屋
1
読みやすい。サクッと流れがわかります。集団は、志がないとダメになるんだな。2016/08/20