感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nobody
10
入門者に門を閉ざさせる入門書である。リバータリアンやアナルコ・サンジカリズムの説明も明確な像を結ばないし、共産主義との関係をシノニムとしたりアントとしたりする。異常なまでの辻潤推し、分業・代議制・法律・裁判・警察、そしてなんと国家の肯定から嫌な予感はしていた。そしてやはりアナキズム自体プルードンを始祖として戴いたのが、『十九世紀における革命の一般理念』等を読んでも不幸だったと思える。産まれたての赤子を見て悪人になると思う者はいない。だが現実には赤子は悪人に育つ。この構造機能分析に理想社会構築の鍵はあろう。2019/02/23
ぷないぷない
0
アナキズムの概論と歴史、国内外の代表的な人物や事件をダイジェストに紹介している本。関連のあるリバタリアンやガンジーの思想、マルクス主義、サンジカリズムについても触れている。深いところまでは分からないけど、広くある程度掘り下げてある印象。アナキズムに対する様々な誤解や疑問の解消も試みている。この本をきっかけにして、どんな著作に触れればいいかが分かるようになると思う。2013/05/02