出版社内容情報
台湾のアーティスト・建築家も絶賛!! ノスタルジックな台湾の街並みを描き出したスケッチ100点。台湾の水彩画アーティストによる、話題のイラスト集。屋台がひしめき合うようなごちゃごちゃとした街並みは、台湾の雰囲気の魅力のひとつです。雑然としながらもなぜか惹かれる、台湾の住まいや商店の外観を写し取ったスケッチを、その建物のストーリーとともに紹介します。長い年月を経て増改築を繰り返してきた、台湾人の暮らしの記憶が滲みでた味わい深い建物たち。ノスタルジックな魅力に惹かれる、街角の名もなき名建築の記録。
内容説明
日本統治時代の面影を残す家屋からレンガの洋風建築まで、台湾各地の名もなき名遺産100。読んで旅するノスタルジックな台湾ガイド。
目次
序章 台湾の「街屋」とは(私の描く街屋;観察のポイント ほか)
第1章 南台湾(屏東;高雄 ほか)
第2章 中台湾(雲林;南投 ほか)
第3章 北台湾(新竹;桃園 ほか)
第4章 東台湾と離島(宜蘭;花蓮 ほか)
付録
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
93
台湾の”街屋”;細長くて騎楼(建物前面の屋根付き部分)やファサードがある、を水彩で。 廃屋とか、あまりにマイナーな建物が多く、実際に見たことあるのは一軒だけ。 違法建て増しでハウルの動く城、みたいになってるのが色々と。2021/03/10
momogaga
38
台湾の街屋の魅力を学ぶことができました。早く台湾を旅したい。2023/05/21
ぶんこ
33
驚いたのが台湾の地図。屏東の部分も高雄だと思っていました。屏東は著者の故郷で、行ったことがないので興味津々。古い建物が好きなのですが、著者の「好き」がイマイチわからないまま、それでもスケッチの温かさが心地よくて楽しめました。紹介文も、より楽しめる内容で著者の蘊蓄が多岐にわたっていて面白かったです。赤煉瓦は保湿、断熱、防音に優れているとは!トタンが多用されていること。その場しのぎの修繕で、街の美観に頓着しない大らかさに溢れていました。この本は著者の修士課程卒論制作だったというのが一番の驚きでした。2023/08/30
入道雲
13
台湾の街にある建物を、優しい色彩で描き、歴史や文化、建築や庶民の暮らしが楽しい一冊。タイトルどおり、台湾の街を散歩した気分になる。ありのままを写す写真とは違い、絵の暖かさや特徴が強調され、ある意味で真実が描かれていると思う。台湾に行ってみたい度が上がる。2021/01/17
moon-shot
5
日本で言う昭和(時には大正?)を感じさせる台湾の建築の100枚のスケッチ。ハウルの動く城みたいな古いベトナム料理店とか、大木と一体化したトタンの小屋とか、田舎の中古家電店とか、もうとにかく溢れ出るアジア感が魅力的。2017年頃に描かれたものなので幾つかの建物はストリートビューでも確認できますが、これが写真でみるとただの薄汚い廃墟みたいでこの辺がスケッチ画家である作者のマジックだと思います。時間をかけてじっくり観察しないとその建物の本当の魅力は分からない。身近な街の風景をこんな眼で眺めてみたいと思いました。2024/02/09