出版社内容情報
日本の歴史的建築家・作品のみどころが、かんたんに分かる!近代から現代にかけて活躍した日本の歴史的建築家とその代表作品を、解剖図鑑シリーズならではの分かりやすいイラストで解説します。紹介する建築家は総勢63名。建築はすべて現存する建物で、可能な限り日本国内の広い地域の建築を紹介しているので、自分の街の建物を見ることから、日本の建築やその歴史に興味を広げていくことができます。
内容説明
天皇に迎賓館を酷評された片山東熊は落ち込みすぎて体調を崩した。三菱一号館の曾禰達蔵は実は建築家になりたくなかった!?日本建築の歴史を築いた偉大なる63人の物語。
目次
1 明治(辰野金吾;片山東熊 ほか)
2 大正(中村鎮;遠藤新 ほか)
3 昭和(戦前)(前川國男;谷口吉郎 ほか)
4 昭和(戦後)(大谷幸夫;大高正人 ほか)
著者等紹介
二村悟[ニムラサトル]
1972年静岡県生まれ。博士(工学)(東京大学)。現在、有限会社花野果代表取締役、専門学校ICSカレッジオブアーツ非常勤講師、日本大学生物資源科学部研究員・非常勤講師、工学院大学総合研究所客員研究員。受賞歴:O‐CHAパイオニア学術研究奨励賞。第47回SDA賞サインデザイン奨励賞・九州地区特別賞。第5回辻静雄食文化賞受賞など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜長月🌙@新潮部
61
建築物の紹介ではなく建築家の人物紹介である所が珍しいです。「東京、はじまる。門井慶喜)」で辰野金吾とそれを取り巻く建築家をいろいろと知る所となり建築家自身にも興味を持つようになりました。豊富なイラスト入りでまず人物像そして主な作品、略歴や人物関係図が示されています。原美術館の渡辺仁。中之島図書館の野口孫一。日本橋の麒麟像の妻木頼黄。国際こども図書館の久留正道。赤坂離宮の片山東熊などなど。2021/05/16
なる
34
明治・大正・昭和前期・昭和後期に振り分け、日本を代表する建築家と主な建築物の紹介をしている。正直なところ入門編というレベルで、初心者には優しいかもしれない。ただ建築家の紹介は見開き2ページのみ、主な建築2作くらいしか紹介されておらず消化不良の感が否めない。これだけが代表作だと捉えてしまうと逆に危険かもしれない。ただ、自分のような初心者にとってはわかりやすいガイドではあり、日本の建築家の仕事がどんなものなのか垣間見える。建築は奥が深そうで沼にはまると後戻りできなそうな予感。老朽化で現存しないものも多い。2021/07/27
ころこ
30
同じフォーマットで歴史を書くのは実態を歪めているという批判はありますが、人名のこのシリーズが出ると軒並み買っています。人物はキャラクターで、作品はイラストで日本の建築家を紹介しています。文章の情報量が少ないのと、昭和期までしか(恐らく故人ということでしょうか)フォローしていない点に本書の欠陥があります。存命の実務家の評価は難しいということなのでしょうか。2021/02/08
コーデ21
28
<明治から昭和にかけて活躍した63名の巨匠たちの人生と彼らが残した名作の特徴をイラストと文章で解説> これまでの近代建築散歩で、明治~大正期の建築の流れはウッスラ(笑)と分かったものの昭和以降は全く不勉強です😢 で、今回は後半の昭和編のみを走り読み。いかんせん一人2ページという分量では名建築家の偉業を網羅することは不可能では?とはいえ、私のような初心者にとっては、おおよその概観を知るに最適な書でした。建て替えが進む高度成長期のビルを見て回るさいのヒントにさせていただきます(^_-)2022/08/23
りー
23
明治~昭和にかけての日本人建築家がコンパクトにまとまっている本。第一世代の辰野金吾→黒川紀章まで。見開き2ページにつき1人。構成は、似顔絵、エピソード紹介、仕事の年譜、主な建築のイラストや平面図。印刷だと魅力が分かりにくくなる写真を避けてイラストと図面にしてあるのが良いと思いました。たまに藤森照信さんの言葉が引用されているのが嬉しい。これを入門書にするのではなく、頭を整理するために使った方が良いかもしれません。神奈川県と京都に行ってみたい建物が集中している…。2020/12/05